ヴェガ星人2

ショートショート「引っ越し」

ある日突然、地球の隣に謎の惑星が出現した。
さらに惑星からUFOが飛来し、太平洋上に降下した。
世界政府首脳は早速クジ引きを行い、一人の不運な男がいやいやながら人類代表としてUFOに向った。
UFOの窓? らしき場所に向かって恐る恐る声をかける。
「こんにちは。私は地球人代表です。あのう…あなた方の目的はなんでしょう?」
すると、UFOの中から声が。
「どうも~! 隣に引っ越して来たヴェガ星人です。まずはご挨拶にと思い参上しました。よろしく」
ノリは非常に軽い感じで拍子抜けだったが、言っている内容が内容だけに、
「え、引っ越して来た?」
「はい、私らの太陽は、超巨大ブラックホールに飲み込まれてしまいまして。なに、私達の科学力なら惑星を動かすなんて簡単ですが、引っ越し先が見つからなくて困っていたんです。ところが、たまたま旅行中のこちらの太陽系の大家さんにお会いして『それならうちに来なさい』と誘ってもらいましたので」
「えっ、太陽系の大家って!? も、もしかすると、神さ……」
「なんか、二千年ばかし旅行中だそうで。もうすぐ帰るんで地球人にもよろしくって言ってましたよ」
「神様が帰ってくるって……それって、まさか最後の審判!?」


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