被害
正月のモチを買って山道を歩いていると何者かが行く手をさえぎった。小柄で顔は老人、昔の子供のような腹掛けをしている。
「うわ、こなき爺だ!」
「違う。わしは『きなこ爺』だ」
妖怪は大量のきな粉をまき散らし消えた。きな粉まみれで家にたどり着くと、モチがあべかわ餅になっていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?