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桜が咲くと思い出す


深夜、どうしようもなく苦しくなる時が時々あります。

きっとこういう時があるのは、私だけじゃないんじゃないのかなあ、なんて。

もうすぐ桜が散る季節になりましたね。

私は桜の花が一番好きで、この季節が一番嫌いです。

大好きだったあの人に、さよならを告げられた季節だから。

彼への思いにけじめをつけるために書いた文章を、ここに綴らせてください。


My Hair is Bad 「幻」 に のせて。

PVなどはなく、ギターカバーの動画ですがこのギターの音が大好きで歌詞も動画内で書かれているのでこの動画を載せさせてください。

では。



さよならを切りだされたのは、 
まだ春が来てすぐのこと。
ついその何日か前に2人で、県内の有名なお花見スポットに桜を見に行ったばかりだった。

気づいていた、知らないふりをしていた。
「好き」に「好き」と返されなくなったこと。「会いたい」と言っても以前のように会う方向に話を持って行ってくれなくなったこと。
お花見だって何度もねだって
やっとこぎつけた約束だった。

ツーショットばかりだったフォルダに
その日保存された写真は、
見返すと彼の後ろ姿ばかりだった。

「別れる時は笑って、後腐れなく」
なんて別れ方をずっと理想だと思っていたけど、現実はまったく真逆で
泣いて、わめいて、縋った。
そういうとこがだめだったのかな、

大好きだった。
人生で1番好きになった人だった。
高校生活3年間、部活も同じだったから
尚更、すべての青春を捧げた人だった。
あの頃の私の全てをかけて好きだった。

そんな彼と、高校の部活の同期会の名目で、
一年半ぶりに再会した。

私は県内に残り、彼は県外に進学したから
卒業してから会うことも連絡取ることも
全くなくて、本当に久しぶりだった。
別れてからまともに話してなかったのもあって、向かい合うことがまず2年ぶりだった。

あの頃と、何も変わってなかった。

同じ柔軟剤の香り、
同じ笑い方、
同じ箸の持ち方
同じ好きな食べ物。

ああこの角度からの写真をたくさん撮ったな、   わたしと付き合ってた頃と同じ歌を
カラオケでまだ歌うんだな、
相変わらずケータイにくだらないゲームばかり
入ってるじゃん、
まだあのYouTuber見てるの、

忘れていたはずだった、見ないようにしていた
想いがブワッとこみ上げてきて

「ああ私はこの人が好きだったんだ」

と今更ながら実感して、
辛くなってカラオケの部屋から1人でて
友達に電話して
非常階段で泣いた。

別れてから一年弱経った時にあなたに
新しい彼女ができたことを知ったよ。
私と付き合う直前まで付き合っていたあの子と、よりを戻したんだってことも。

「やっぱりお前じゃだめだったんだよ」

って言われたような気がして、
ああもういい加減諦めなきゃいけないんだ、      って思ったの。
だからずっと押し込めていたのに。
忘れたつもりだったのに失くしたと思ってたのにもう終わったと思ってたのに。

本当は、「もう一度やりなおそう」って
言われた夢を見て真夜中に目が覚めたら
泣いてたことが何度もあったこと、
あなたのSNSを気づいたら見ていたこと、
写真をまだ何も消せていないこと、
あの日のスケジュールのまま捨てられなかったカレンダーが机の角にあること、
自分でわかっていたんだ、
本当は何も消せていなかった。

時が過ぎてくにつれて
幻みたいになってくあなたを消したくなかった。

どうして、「彼女と別れるよ」なんて、
あの日私に言ったの

言いたかったことを全部伝えて泣きじゃくる私を抱きしめてあなたは優しく笑ってた、

ねえこのまままた戻れるかな、
なんて2度と言えない一言を呟こうとして
気づく。



ああ、やっぱりまた夢だった







今も貴方以上に想える人はいません。

きっと貴方はずっと私の特別で、たった1人の人なんだと思います。

貴方と過ごした2年と、出会ってから貴方のことを想い続けた5年間は私の中でずっとずっと特別です。

どうか、貴方が今幸せでありますように




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