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『僕の巡査』から知る性の酷くやるせない歴史

 私は小学生の頃からワンダイレクションが好きで、そのメンバーのハリースタイルズがAmazonオリジナル映画、『僕の巡査』(原題:My Policeman)で主演を果たしたとのことで早速観たので感想を書いていきたい。

 映画は1950年代と1990年代を交互にストーリーが進行するのだが、1950年代は同性愛行為は犯罪で、逮捕される時代であり、1990年代には同性愛は合法化されているとい「性の認識」の時代による移り変わりがうかがえた。現代、LGBTQをカミングアウトする人は増えているが、当時はカミングアウトどころかハリー演じるトムの様に自分の性を偽って異性と結婚しなければならなかった。そいう時代だったのだ。今、LGBTQが広まっているとしたって、当時、愛する人を愛せなかった青春時代は取り戻せない。英国の性犯罪法は1967年にイングランドとウェールズで、21歳以上の男性同士の同性愛行為を合法化した。(スコットランドでは1980年、北アイルランドでは1982年)さらに、2016年には、同性愛が犯罪行為だった時代の英国で有罪となり、亡くなった人たちを赦免した。しかし、1974年に、男性との公序良俗違反行為で有罪となったジョージ・モンタギューさんは「赦免を受け入れるというのは、自分が有罪だったと認めることだ。私は何も悪いことはしていない。ただ、たまたま居合わせた時と場所がまずかっただけだ」と自分が求めているのは謝罪であって、赦免ではないと語った。

 同性愛が許されなかった間違った歴史。そんな時代もあったと伝える映画。

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