②闘病の4年間(病から気を病んだ人)

無事に卒業をして社会人になったわけだけど、私は今までいわゆる

大手企業でしか働いたことがなかった。(一般の方に言った時に名の通じる会社、つまりBtoC)。だからこそやりがいもあれば、プレッシャーも

大きく感じた。今思えばどの会社でもこれは同じだと思う。

1社目は研修も大きく開かれ、懇親会も都内のホテルを

何日も貸し切って行われた。有名人も相手にする仕事だから

一般のお客様にももちろん言えることだが、失礼が一切

無いよう徹底的に指導された。それは凄くためになり、

ステージ上に立ち自己紹介をするときだけ心臓が

バクバクしていたのを覚えている。志望動機なんて

家から近いのと海外生活を活かしインバウンド対応が

出来ますといったくらいで、あとは今なら解けないであろう

厳しめのテストだった。入社後もテストはあり、おそらく

そこでは柔軟性を見ていたのだと思う。はじめましての

挨拶を大勢の先輩社員や取締りの方々にしにいき、

その時から『あなたはきっとこの部署に配属になるよ』と

何人かに言われ、見事に的中した。

仕事となると、人見知りは感じさせずポーカーフェイス

だなんて言われていた。人を前にし対応するのは

私は好きだった。ただ、裏での先輩を怒鳴っている

上司の声がずっと頭にあった。いつか私も経験

するんだろうなと思うとぞっとした。その先輩は

とても優しく私は頼りにしていたし、質問が

ある時はなるべくその人に聞きたいくらいの

気持ちでいた。そんな先輩が24時間を超える

労働のあと、疲れ切っている中残されて罵声を

浴びせられているのが私は悲しかった。

だんだん月日が経つうちに人と同じで、企業も

短所が見えてくる。出勤前に自主的な復習だったものが

怒鳴られないための復習に変わっていた。

疲れすぎて深夜4時帰宅中誰か轢いてくれないかと

道路をひたすら歩いたこともあった。

そこから、委縮していまい怒鳴る上司や

怖い目の先輩が付くとミスを連発するようになった。

私生活でも同じトリートメントを毎日買うように

なった。もちろん、家にあることを忘れて。

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