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「今日は何の日」#5

本日7月7日はカルピスの日

かつてカルピスは夏にしか存在を確認できない飲み物でした。缶のカルピスウォーターが発売されるもっと前のこと。お中元にもらった水玉模様の箱に詰められた魅惑的な茶色の瓶は、子どもたちに愛される甘い楽しみでした。

当時のカルピスは原液を薄めて飲むタイプしかなかったので、濃さは自分で決めることができました。濃ければ美味しいけれど中身はすぐになくなってしまう、薄いと味気ないけれど長く楽しめる。ムムムと悩んで薄めにいれてからほんのちょっとだけ水を足す。もちろん水道水直です。水を買う生活がすぐやってくるなんて思いもしなかった。

思えばあの頃はエアコンすら家にはなかった。海やプールから帰ってきて、暑いと騒ぎながらいれるカルピス。扇風機の風を陣取って甘さと冷たさを楽しんで、宿題なんか全然やらなかったし日焼けなんか気にしなかった。きっと子どもなりの悩みもあったのだろうけど、太陽がまぶしくて時折吹く風が気持ちよくて、いろいろなことは忘れてしまった。思い出すのはカルピスの入ったコップに溶ける氷の音くらい。

昨日がサラダ記念日だったせいか、まるでポエムな文章となってしまいましたが。そうさせるほどにカルピスにはノスタルジーがつまっています。美味しいよねカルピス。ちなみにお中元の箱に入っていたぶどう味やメロン味のカルピスは我が家では全く人気がなく要らない子扱いでした。ごめんよぶどうやメロン。今でもきっと飲まないけれど…

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夏の思い出

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