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#ネタバレ 映画「タリーと私の秘密の時間」

「タリーと私の秘密の時間」
2018年作品
映画「女だって二度死ぬ」
2018/8/17 16:35 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

挿入曲の中に、さりげなく映画「007は二度死ぬ」のメインテーマが出てきました。

その他の情報も総合すると、オマージュかどうかはともかく、深い関係がありそうです。

とても、ていねいに作られています。

私の前に座った御婦人など、何度も身を乗り出して、画面に食いついていました。

子育ての苦労を描いたこの作品。他人事には思えない女性も多いのでしょう。もちろん男性にも食いこみます。

★★★★☆

追記 ( 自作自演か ) 
2018/8/18 15:47 by さくらんぼ

子育てで神経衰弱気味に陥った主婦マーロは、見かねた周囲の勧めもあって、夜だけのベビーシッターを雇うことにしました。その名は、タリーという若い娘。

彼女は(経験不足じゃないの、という)マーロの心配を吹き飛ばすような、明るくフレンドリーなスーパー・ベビーシッターでした。それに、なぜか少し「日本語」も知っているようす。

でも、どうやらタリーは、疲労限界のマーロが見た幻覚のようなのです。統合失調症の人が見る幻覚・幻聴は、夢のように「心が望むものが出現する」みたいな話を読んだこともありますから。

それどころか、もしかしたら「わたしがふたりほしい」という気持から、多重人格のようなものが生まれている可能性もあります。そんなことが実際に起こるのかは知りませんが、マーロの中では、確かにタリーが存在し、働いているのです。

追記Ⅱ ( ボンドとキッシー ) 
2018/8/18 16:01 by さくらんぼ

>挿入曲の中に、さりげなく映画「007は二度死ぬ」のメインテーマが出てきました。
>その他の情報も総合すると、オマージュかどうかはともかく、深い関係がありそうです。(本文より)

映画「007は二度死ぬ」で、ボンドはキッシー(浜美枝さん)と結婚しましたが、この二人が主婦マーロと、ベビーシッターのタリーなのかもしれません。

ボンドが潜水艦の魚雷発射管から海中へ撃ちだされるところは、マーロの乗った自動車が川へ転落し、人魚(これが魚雷か)に変身したタリーに救出されるシーンになっているようです。

その他、映画「007は二度死ぬ」のエピソードは、バラバラに分解され、映画「タリーと私の秘密の時間」に散りばめられているような気がします。

追記Ⅲ ( 名札が付いてた ) 
2018/8/18 21:43 by さくらんぼ

チラシにある写真。

「マーロ」の頬に、「Tully」の文字が。

そして、

「 がんばりすぎる

昼間の私が、

夜に見つけた

ホントの私。 」

( チラシのキャッチコピーより )

夜に見つけたホントの私!?

・・・怖い。

追記Ⅳ ( 時に人は「仮想現実」に逃げ込む ) 
2018/8/19 15:09 by さくらんぼ

マーロの夫は、毎晩ベッドに寝転んで、TVゲーム(コンバットゲーム)に夢中です。

これは、子育てに協力しない夫を描いていたのであり、「007」の世界を登場させたつもりなのかもしれません。しかし同時に「仕事の疲労を仮想現実に逃避することで癒そうとする姿」だったのだと思います。

つまり、コンピュータを使うか、使わないかの違いだけで、「夫もマーロも同じ」だったのです。

もしかしたら、そこに、この映画の主題があったのかもしれません。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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