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「好きなタイプ」を答えられないので、エッセイに書き起こしてみる

「好きなタイプ」をスパッと答えられない。

思いつかなくて「優しい人」、という広すぎる絞り込みワードしか出てこないのである。

ヒントを見つけるために今までの恋愛を振り返ってみよう。終わったことなので「もう終わりにしたくなった理由」ばかり考えていたが、どこを好きになったかについて考えてみる。
思いつくのは「自分の話を聞いてくれる」、「一緒にいて落ち着く」、「笑った顔が可愛い」、、、この奥にある本質を考えてみたい。

「話を聞いてくれる」とは自分が肯定されていることの何よりの証拠であり、安心感につながる。「一緒にいて落ち着く」のは自らを受け入れてくれて、それに無理を感じなかったということだ。一言で表すなら「包容力があり、穏やかな人」。
「笑った顔が可愛い」とは、一つに見た目が素敵、二つに優しさが立ち現れている、三つに自分に対する肯定・相手を笑顔にできた喜びだろう。これは「笑顔が素敵な人」、「感受性が豊かな人」だろうか。

こう考えてみると、僕は付き合った相手を通じて自己肯定感を高めていたのかもしれない。それは依存であり、時間が経ってお互い気を遣わなくなってくると破綻する、脆い偶像である。違う方向を見たほうがよさそうだ。

有名人で好きなタイプを考えてみる。
新垣結衣とか齋藤飛鳥とかわりと低いトーンで喋る人が好きだ。自らと周囲を一歩引いて観察し、内省的に生きている人。そういう人は往々にして渋い輝きを放っていて、格好いい。「よく考えていて、客観視のできる人」も追加できそうだ。
ユーモアのある人もいい。品はあるけれど仲のいい人の前ではふざけられる気概のある人。ユーモアは気遣いでもある。暗い話題でもユーモアを織り交ぜれば、相手のエネルギーを削りすぎず自分もスッキリできるからだ。
ここは「抑制的ながら、茶目っ気がある人」とでも言おうか。

あとは「物質主義者ではない人」、「過度のインドア派ではない人」、「異なる価値観に否定的ではない人」だろうか。
こうやって文章にしてみると、今まで思いつかなかったのが嘘のように列挙できた。

オードリー若林はラジオのトークが内容的に薄いなと感じた時、それをエッセーに書き起こすという。そうすると自分の気持ちがより立ち現れてきて話がしやすくなるそうだ。
内容はよほど下世話だが、若林さんの言っていることがよく分かった。



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