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「イシューからはじめよを読んでー現場に行こう!」

んちゃ!本日も書評を書かせていただきます!
今日は安宅和人さんの「イシューからはじめよ」です。この本の内容は、メーカーの技術職で非常に応用できるなと感じたので、その内容をお伝えします!

その前にまず、正直いらないと思いますが、著者の安宅さんの紹介です。東大の修士卒業後、マッキンゼーで働かれて、その後、イェール大学でPhDを取って、現在はヤフーでチーフストラテジーオフィサーとして働かれてます。そう、サイエンスとビジネスを行き来するスーパーマンです。TEDなども出られてますし、新著「シンニホン」がバカ売れしているのでかなりの方がご存知とは思います。

・根性に逃げるな
この本の結論を一言でいうと、昭和的なモーレツな働き方、根性・労働量で何とかしようという発想は捨てて、生産性を上げる事に注力しよう!というものです。これ、メーカーで働いてると本当に思います。例えば、不良品が出た時、その原因調査をするんですが、ある上司はあのデータもこのデータも取ろうと指示するときがあります。それ取る必要あります?と言ったら、とりあえずデータをそろえることが重要だとのことでした。これは絶対違います。我々の時間は無限ではありませんし、こうしてあれこれデータを取っている間に工場は稼働し続けてどんどん不良品が出てきてしまいます。(あまりに不良が多い場合は工場を止める場合もありますが、納期遅延が怖いのでたいていはそのまま生産を続けます)そのため、最短距離で原因を特定する必要があるんです。

・生産性の上げ方
この本では、以下の様な図で生産性の上げ方を説明されてます。

図2

まず、横軸のイシュー度とは、答えを出すことが出来て、なおかつ答えを出す必要性がどの程度高いかです。解の質はそのイシューに対してどの程度明確に答えが出せるかです。さて、生産性の高い仕事とは、最短距離で右上の領域「イシュー度・解の質が高い」領域に行くことです。前出した、不良品の原因調査で、まずとにかくデータを出すというのは、大事かどうか(イシュー度が高い)は考えないということなので、右方向にはいかず、上方向のみとりあえず伸ばしていくというスタイルです。おそらく上司はそのあと何が大事か考えよう、この図でいうと右方向にいこうということだと思います。安宅さんはこれはダメ!と仰っています。生産性を上げるにはまず、イシューからはじめる、大事なものを見極めることが重要ということです。不良品の調査でいうと、まず何が原因として有力なのか見極めることを最優先すべきということです。そして、イシュー度を上げてから、分析や調査をすすめて、解の質を上げるという進め方にするべきでしょう。

イシュー度の上げ方ー一次情報をつかめ!-
さて、ではどのようにして、イシュー度をあげるの?という疑問が浮かんでくるかも知れません。この本ではその疑問にも答えてくれています。色々書かれているんですが、特に重要だと思ったことを1つピックアップします。それは、一次情報をつかめ、メーカー的に言うと、現場にいけ!です。これは本当にそうで、不良品の話でいうと、何か作業記録などを眺めながら「ここがだめなんじゃないか」「ここが変化点なのではないか」など言っているのではだめかも知れません。そうではなく、実際に作業現場にいって作業に立ち会ったり、作業している方と話したり、場合によっては作業を一緒にやって生の情報をつかむことが大事ということです。そうすることで、「この作業ばらつきが多そうだな」とか「この材料の保管環境がダメだ」など現場じゃないと分からない情報がつかめて、何を注力して調査すべきかつかめます。例えば材料の保管環境ということがイシュー度が高いとなれば、保管場所にある材料の不純物量や物性を測定すればよいということになります。このように、まず現場にいって一次情報をつかむのが何より大事という事をこの本を読んで再確認しました。私も記録用紙を眺めながらああでもないこうでもないと考えてしまうことが多いですが、まず現場にいって情報をつかむことを最重要としたいと思います。

以上、ありがとうございました!まだまだこの本は魅力的な部分があるので興味がある方は買ってお読みいただければと思います。スキ・コメント・フォローなどしていただけると嬉しいです!


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