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蛇穴をいで蛇笏読む土手散歩

昨日も暑くて一日半袖(というかもうメッシュのシャツ)で過ごす。映画館に行ったあとに三駅ほど歩く。川沿いの回り道をしたので2時間ぐらい。花や景色を楽しみながら。

その日、一番の出会いはシマヘビだった。まだこのへんは蛇とかいるのかと思った。土手の鳥の卵を狙っているようだった。蛇の方が逃げ足が早く写真は尻尾のほうだけ。

「蛇穴を出る」とか季語があったと思ったら「蛇穴に入る」という冬の季語だった。でも飯田蛇笏に「蛇穴を出でて」という俳句があった。

蛇穴をいでゝ耕す日に新た   飯田蛇笏

蛇笏という蛇が入っている俳人だったんだ。「蛇蝎(だかつ)」から来た俳号かな?

そういえば電子書籍で宇田川眞人『花のことば辞典 四季を愉しむ』を読んでいて飯田蛇笏は、アヤメ、菖蒲、杜若の区別が出来ないと告白していた。自分もなんとなく乾いたところに咲くのがアヤメで、菖蒲は湿地帯かなと思う。杜若は絵とか。実際に花の名前は知らないものが多い。グーグルレンズで花の名前が出てくるが、花の名前の由来とかことわざなんか興味深い内容だった。

その他に『新潮 2022 4月号』黒川創『カトリーヌ・ドヌーヴ全仕事(100枚)』を読んだ。カトリーヌ・ドヌーヴについて結構詳しく書かれている。自分はそれほど好きでも嫌いでもなかったので代表作を見るぐらいなのだが。それでも今でも現役で活躍しているのが凄い。フランスの松坂慶子ですね(喩えが逆か?)。面白いと思ったのはトリュフォーの愛人だったのでゴダールの作品は一本もないとか(その頃トリュフォーとは仲が悪かった)。その原因がドヌーヴらしかった。でも今でも尖った映画に出ているよな。黒川創の小説は「カトリーヌ・ドヌーヴ全仕事」という本を書くことの背景とした社会と黒川創の仕事(作家)のことのメタフィクションになっているのだ。時代が重なるから面白かった。ちなみに「カトリーヌ・ドヌーヴ全仕事」という本は出ていなくて、『彼女のことを知っている』という連作短編集に収められていた。

風呂読書。『ネット右翼になった父』を買ったばかりのAmazonFireで。防水カバーが届いたので風呂場で使ってみる。まあまあいい感じ。ちょっと持ちにくいが。タブレットは便利だよな。スマホより画面が大きいから、電子書籍の漫画を読むのが楽なんだよね。あと動画とか。

映画。『ロストケア』を観た。

 俳句か。蛇笏先輩に倣って。

蛇穴をいで蛇笏読む土手散歩


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