見出し画像

『百人一首』と魂を交感する現代詩人のエッセイ

『百人一首という感情』最果タヒ

[最果タヒ × 百人一首] ふたたび!

記憶が歴史に変わっていく中で消されていった「感性のまたたき」
―― 100の「エモい」を大解剖。

映画、展覧会、WEB、広告、音楽…あらゆる場所へことばを届け、
新しい詩の運動を生み出し続ける詩人・最果タヒ。

清川あさみとの共著『千年後の百人一首』で挑んだ現代語訳では、
千年前から届いた百の思いにどう向き合い、
胸に刺さる詩のような新訳が生まれたのか?

百首を扉にして読む、恋愛談義、
春夏秋冬、生き生きとしたキャラ、人生論。
そして、「最果タヒ」の創作の秘密。

『百人一首』を読んで現代詩人ならではの感性で和歌の世界を広げていくエッセイ。そこに歌人や研究者にない新鮮さを感じる。選び取る言葉からのイメージの広げ方が最果タヒ調で、そんな世界もあるのかというような驚きがある。解釈は専門家にまかせておけばいいというのではなく、こういう現代詩人の読みも面白いと感じる。ちょっと内向的すぎるきらいはあるが(『百人一首』の世界に入れ込みが他の者の入る余地を与えないという感じ、そこに相聞的な感情があるような)。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?