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狼の月も監獄ガザの黙示録

みなとみらいの満月。1月はウルフ・ムーンというらしい。狼が出るような場所でもないが。野良犬さえいないような。これが未来都市のイメージなのだろうか?今日の一句。

狼の月に遠吠え未来都市  宿仮

実際には遠吠えはないのだが、

狼の月に黙しと未来都市  宿仮

狼の月に黙れと黙示録  宿仮

きりがないからこのへんで。

映画。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』を観た。ニューヨークの移民の生きづらさみたいな映画だが、いまいち何を言いたいのかわからなかった。そういう主張することではなく、ただ現実を観せるだけの映画だったのか?ペルー人の家族愛とNYのドラスティックな現実の対比。だからなんなんだみたいな。クロアチア移民の少女売春婦との恋?

読書は、岡真理『ガザに地下鉄が走る日』。街そのものが監獄というガザの日常。今のイスラエルのガザ攻撃前のガザを描いた本だが、漸進的ジェノサイドが行われているところがガザだという。1948年ナクバ(大虐殺)から年々酷くなっておりイスラエルはパレスチナの人間性喪失を狙ったものだという。その中で『地下鉄が走る日』を夢見て芸術家が希望の絵を描く。希望と絶望の繰り返しなのだが、まだこの時は著者は希望を見出していたのかもしれない。

TVでもNHKスペシャルで2003年「ガザ 封鎖された町で」を放送していたが、パレスチナで殺された者の肖像画を描く芸術家が、次第に希望を失っていく様子を描いている。それは息子はイスラエルの暴力には暴力でというハマス支持なのだ。実際にイスラエルに殺された遺族の面倒を見るのはハマスだという。イスラム原理主義のISのような組織だと思うが、ガザでは働く道はなく、収入を得るためにイスラエルに行くがその検問を通り抜けるに厳しいチェックを受けなければならない。それでガザの経済はガタガタで国民の半分以上が貧困状態に置かれているのだ(国連やNGOの支援を受ける人もいるがハマスの支援を受ける人も多い)。さらにガザまで入植してくるイスラエル人がいるからそれを警護するために軍隊もやってくる。ガザ攻撃はパレスチナ人を追い出すための虐殺としか思えない。そうしてイスラエルが約束された土地だと言ってパレスチナを占領していくのだった。

横浜図書館のネットにやっと慣れてきたというか予約が順調に出来るようになった。昨日は三冊返却(また読まずに返すのだが)で三冊借り入れ。だいたいどんな本か知れればいいと最近は思っている。すべて読破するのは不可能だから、とりあえず借りてみて、ちょっと興味がなかったり今はまだその時期じゃないと思う本は読まずに返却する。

いま興味あるのがパレスチナと2.26事件だった。なんか似ていると思うんだよな。政治状況が。出口なしの状態を武力でもってなんとかしようとするが失敗する。その力を悪の帝国が利用する。

狼の月も監獄のガザ黙示録  宿仮

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