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クリスマスいちご大福切り分けて

食べ過ぎで胃が重い。だらだら寝てばっかいるし、良くなかった。
 読書。アニー・エルノー『場所』を読んで貧しい時代に思いを馳せていた。でもすでに戦後だったからそれほど貧しくはなかったのだと思う。感じさせなかった。ただ父が病気持ちだったから確実に他者よりも貧しかったはずである。いろいろ貧しい生活の話を聞いて育ったのだけど、なんかそういう貧乏くさい話が嫌だった。だから読書に逃げていたのか?
 当然のように戦後の貧しさを親世代は語る。なんかでも愛に溢れていたのは事実なんだと思った。父より叔母が話し好きでそういう兄妹のことを語ってくれたのだ。
 例えばクリスマスケーキじゃなくて、いちご大福を2つに切り分けて、食べたとか、想像だけどその断面の苺の贅沢さが眩しくなる。あの時代にいちご大福はなかったと思う。想像力の飛躍だった。

今日も短歌は出来ず。ちょっとスランプぎみ。作ろう作ろうと意識するから作れない。クリスマス休暇。

クリスマス・ソングを聞いていた。これといったクリスマス・ソングでもないのだが。ビリー・ホリデイのレスター・ヤングとの頃はそういうものを感じる。それはまだ貧しかったキャバレー時代というような歌なんだが、ビリー・ホリデイもテディー・ウィルソン楽団の専属歌手という位置だった。

ビリー・ホリデイというと「奇妙な果実」というプロテスト・ソングを思い出すかもしれないが、全盛期は楽団の専属歌手として繋がれていただけではなく、ヒモのマネージャーがいたという紐付き歌手だった。
 ただそういう楽団の中でもジャズマンと共演するときは彼女の歌にも解放感があった。そして、その理想の恋人がレスター・ヤングで、彼女はちょっと男に媚びるような歌い方をしている。そういうことを経験して、自らの身が紐付きの奴隷と変わらないと感じたのではなかったのか?白人たちの為の演奏だったわけだから。そして彼女は普通の黒人より色が白かったりするものだから、逆に黒く塗れとか差別された。

そういうキャバレー時代のアーリータイムズ(「アーリータイムズ」というバーボンがあった)という酔いどれの歌を歌うのがトム・ウェイツで、彼のアーリータイムズの歌は、クリスマス後の酔が覚めた物悲しさを歌っているようなので、今朝はこれを聴きいた。

Tom Waits『The Early Years Vol. 1』 https://amazon.co.jp/music/player/albums/B0047FWQLA?marketplaceId=A1VC38T7YXB528&musicTerritory=JP&ref=dm_sh_6uWkDj6hVf2Oymov6PrMLuvmZ


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