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ゲイリー・クーパーは福神漬

『真珠の首飾り』(アメリカ/1936)監督フランク・ボーゼージ 出演マレーネ・ディートリッヒ/ゲイリー・クーパー

1933年のドイツ映画『Die schönen Tage von Aranjuez(アランフェスの素晴らしき日々)』(ブリギッテ・ヘルム主演)のリメイクであり[1]、エルンスト・ルビッチが製作を担当、フランク・ボーゼイジが監督、マレーネ・ディートリヒとゲイリー・クーパーが主演した。ディートリヒとクーパーは『モロッコ』(1930年)に次ぐ共演となった。

監督がエルンスト・ルビッチだと思って観ていた。制作でした。フランク・ボーゼージという監督もよく知らないんだけど、第1回アカデミー賞で監督賞、第5回『バッドガール』で作品賞のメジャー監督ですね。

何と言ってもマレーネ・ディートリヒとゲイリー・クーパーの『モロッコ』以来の共演です。ディートリヒは相変わらず存在感のある女優だが、相手役はゲーリー・クーパーだったと知らないで観ていた。ディートリヒばかりに注目していた。ディートリヒは可愛いというわけでもなく、ちょっと見は目は男っぽい(宝塚の男役)。そこらへんが魅力だったのか。ツンデレ?パリの宝石泥棒のラブ・コメ。彼女もマックス・ラインハルト演劇学校。

ゲイリー・クーパーが典型的なアメリカ人のような気がした。多分、ルビッチ(フランク・ボーゼージ)から見たアメリカ人の姿で、多少馬鹿にしている感じ。ディートリヒに騙されながらも惚れてしまうという。アメリカ人らしい正義感。ただディートリヒより優位性がある。だからコメディとして成立する。

舞台がスペインなのは、ロケだったのかな?1936年はスペイン戦争始まる年だった。アメリカはヨーロッパの戦争には参加しないとかセリフがあった。まだこの頃はヨーロッパも遠巻きに観ていたのだろう。パリもまだナチスに併合される前だった。ディートリヒのおしゃれさと車のスタイルがヘップバーン『おしゃれ泥棒』を想い出す。『ローマの休日』もウィリアム・ワイラーだった。ビリー・ワイルダーとごちゃになってしまって(前回の記事)

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