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犀の角のようにただ独り歩め

なんかいろいろ街路樹に実がなっていた。これはカリンの木かな。こういう街路樹の実は誰も取ることなく落ちていくのか?烏の餌ぐらいにはなるのだろうか?調べたら酸っぱくて食べることは出来ないと。でも秋の季語になっていた。今日の一句。

カリンカリンカリンの実よかかつてこい

今日は音韻だけの一句。

映画。『サントメール』は今のところベストかもしれない。作り方が非常に上手い。最初スタイリッシュな黒人の姉ちゃんを登場させといて、裁判を受けるのは犀のような黒人だった。見た目で判断してはいけない。犀は仏教にも出てくる言葉だ。

犀の角のようにただ独り歩め

中村元翻訳『ブッダのことば: スッタニパータ』

映画は「もだえ神」。

あまりにも感動して五行詩まで作ってしまった。

映画を観たあと「ドンキー」で日用品の買い物。入浴剤とか詰め替えボディーソープとか。けっこう重たい荷物になった。そして図書館へ。

石牟礼道子『完本 春の城』が検索したら書庫にあったので出して貰って、借りることに。驚くなかれ900p.になろうかという鈍器本だった。

今まで一番分厚い本じゃないのかな。ただ長編は『失われた時を求めて』やつい最近も『ドン・キホーテ』を読んでいたので、コツは掴んでいた。

まず一日の読書量を決める。だいたい100ページを目安に。そうすれば一日100ページずつ読んでいけば9日間で読み終わることになる。そう毎日は読めないかもしれないが、この100ページという目安が大事。それで大体の読み易さがわかる。100ページまで一日で読めない難しい本は諦めた方がいいかも。諦めが肝心のこともある。その点図書館本は二週間の期限(最長4週間)あるので、だいたい期限内で読めない本は難しい本なのだと思うことにしている。

例えばイヴ・K・セジウィック『男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望―』を読んでみたが、まったくのチンプンカンプンだった。欲望の三角形というジラールの本が重要みたいだということはわかった。今度その本を借りればいいと思ったがジラール『欲望の三角形』という本はなかった。ジラールの入門書でいいな。

それで図書館で早速『完本 春の城』を読み始めた。なかなか本文にならないぞと思ったら最初の方は天草の紀行文『草の道』だと知る。そういう情報も大事。なんなら解説を先に読んでおくとか。まあ、昨日のノルマ100p.近くまで読んだのだった。

電車の中で、西東三鬼『神戸・続神戸・俳愚伝』を少し読んだ。西東三鬼が新興俳句弾圧事件の後に潜伏していた神戸時代のエッセイ。おもしろおかしく書いてあるが、川名大の本によると西東三鬼は同じく逮捕された俳人たちの釈放金をネコババしていて逃げていたようなのである。とんでもない野郎だった。だがそういうとんでもない野郎の文章が面白いのも事実である。

帰りは日用品の買い物と本だらけで重い思いをした。『男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望―』は返却してくるんだったな。読めそうもなかった。

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