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菰野江名(2023)『つぎはぐ、さんかく』ポプラ社

お惣菜屋を営むヒロ。
兄の晴太と弟の蒼と、3人で暮らしていた。
ヒロは総菜をつくり、晴太は材料を仕入れ、コーヒーを淹れる。蒼はまだ中学生だった。

ずっとこのまま3人で暮らしていくと、そうしていないとじぶんの居場所を見出せないと、そうおもっていたヒロ。
しかし、蒼は中学を卒業したら家を出ていくと言い出した。

元々、ふつうの家族とはすこしちがった3人。
蒼が進路を考え始めたことに影響され、それぞれがじぶんのきもちや「家族」と向き合い始める。

この小説に出てくるひとたちは、みな孤独なようであたたかく、まわりのひとをやさしくおもっている。
くらく閉じたヒロが、おわりには少し風通しがよくなっていることに希望を感じる。

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