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新年の目標は、気付くこと

新年の目標は、 「気付くべき時に気付くべきことに気付く(気付こうとする)」こと。 新年のというか、今後の人生の目標。 私はいつも気付くのが遅い。 気付いた時には終了していたり、既に取り返しがつかない状況だったりする。 きっと何かで成功している人は、気付くべき時に気づくべき事に気付いて行動してるんだろうと思う。 中学時代、部活にもっと真剣に打ち込めばいいプレーヤーになれたかもしれないが、当時は「毎日同じ練習ばっかり。顧問は何を喚いてるんだか」と思っていた。 大学頃にな

    • 【ショートショート】借り物競走

      秋晴れのなか開催されたサンゴタンゴ中学の運動会。 1年生のホリンは次の、借り物競走に出場する。 ホリンはどちらかというと、男らしく脚力のみで勝負したいタイプであったが、「誰かに必死に物を借りて、借りた物を持ったままゴールめがけて疾走するの、マヌケぽくって笑えるな」と、ちょっとだけ乗り気になっていた。 2年生の熱のこもった奇っ怪な集団舞踊も幕を閉じ、ついに借り物競走が始まった。 1年生たちは、スタートと同時にグランド中央のボックスまで駆けていき、お題の書かれた紙切れを

      • 無意味なものに救いをみるとかしていて

        意味のある事をたくさん教わってきた。意味のありそうなものが発信されていれば、「取り込まねば!」と近づいていった。それらのおかげで私は子供から大人になった。 ただ、意味があるものを吸収しようとする時の私は、大小あれど基本的に不愉快なのだ。 意味があるものは筋が通っていて完成されていて揺るがない。そういうものには私の存在が関与する隙というのは一切ない。私がそれを知覚しようがしまいが、意味があるものは意味を持ち続ける。それが冷たい。 つまらないし、寂しいし、不愉快だ。 あとこん

        • 映画 「ボクたちはみんな大人になれなかった 」

          大好きな森山未來が出演すると分かってから公開を待ち侘びていた。 入っているのでNetflixでも見れたのだが、大きい森山未來が見れるので映画館での鑑賞を選択した。 ・ 一人の男の人生を少しずつ遡り振り返っていくこの物語。 46歳現在の佐藤を客観的に見ると、くたびれた印象こそあるもののそれなりに地位を築いた普通の大人である。 ただそんな彼の人生を振り返ってみても、たしかに明確に大人になった瞬間というのが見つからない。 いつも現状に満足できなくて、何かを追い求めたいがそれが

        新年の目標は、気付くこと

          ヘビロテmovie「勝手にふるえてろ」

          2017年冬、松岡茉優主演で公開された映画 『勝手にふるえてろ』。 原作は綿矢りさ著の同題名小説。 当時私はこの映画の公開情報を知り、ひとり心を踊らせた。 主役、原作、映画ポスターのビジュアル。 全てが私の心にとって、ほっこり適温なものだった。 「これは私みたいな人間の為に作られた映画なんだよね!」 と自意識カンカンで劇場に足を運んだ。 やはりその予感は当たって、私は今でもこの映画が大好きである。 というのもこの映画に少しのがっかり要素も感じず、 感動超大作でも壮大な

          ヘビロテmovie「勝手にふるえてろ」

          私を巣くう正体、本谷作品の女たち

          まともにことごとく否定され「こういう私です」と開き直る。 が板についてきたこの頃。 読書にすがっているので、生活中にダメージを受ければ、即座に本の世界へと降り立つ。 とにかく、何より、自分の心に良い作品をと書店へ出向き物色するうちに、これだというものに出会った。 初めて読んだ本谷有希子の作品は『ぬるい毒』。 題名から、“心地良いようでその実私を徹底的にダメにするものの正体”が描かれているのかなと思い手に取った。 味わったのは、すでに家族が浸かったあとの38度くらいのお湯

          私を巣くう正体、本谷作品の女たち