マシュマロ002 納豆
本気で踏ん張ったら、ワキノシタからカラシも醤油も出た。
歓声が上がったことは分かったけども、徐々に意識が薄れていった。
俺は記憶が断片的に出現しては消えを繰り返し、
これが走馬灯なんだと気付いた。
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小さい頃の記憶は無いが、俺はワキノシタから納豆の粒を出す人間だった。
無意識に、一時間に1回、歳の数だけワキノシタから納豆の粒を出す人間。
俺が1歳や2歳の頃は、母親が出現する度、すぐに食べていたらしい。
だから父親がその事実を知った日は、3歳くらいになったある日だ