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面接と未来志向について(ミニコラム)

自分が履歴書とかエントリーシートを見るときに、こう見てるなっていうのを言語化してみました。

面接や自己アピールの文面で「結論から述べよ」というのが定石ですが、
これは「結論」「理由」「未来志向」という三つの要素で成り立っていると捉えています。

これを抽象化した気づきがあったんですが、
まず、三段論法は「A=B」「B=C」「A=C」という要素で成り立っています。

これを面接の回答ロジックとして好まれる、
「結論優先型トーク」(結論ー理由ー未来志向をこう呼ぶことにします)を三段論法で表してみます。

そうすると、A=Cである(結論)、なぜならB=Cで、なおかつA=Bだからだ(理由)、となります。(未来志向が欠如しているのは承知の上です。)

例示します。

【三段論法】
 ソクラテスは人間だ、人間は皆いずれ死ぬ、ソクラテスはいずれ死ぬ。

【結論優先型トーク】
 ソクラテスはいずれ死にます。なぜなら、人間は皆いずれ死にますし、なおかつソクラテスは人間だからです。

となりますよね。

そうなりますと、なぜ「結論優先型トーク」において「未来志向」が最後に置かれると考えると、

サルトル的には「投企(project)」で
デリダ的には「AとA‘を措定する二項対立」で
ビジネス的には「価値創造志向」ということになります。

では、ビジネス的な「価値創造志向」がなぜ求められるというと、
端的にいうと「資本主義経済」だからですよね。

「資本主義経済」は価値の創造、
つまり「利益(profit)(pro=前に、fit=作る)」を生み出すことが前提条件です。

基本的な資本主義経済の構造は、生み出した利益を再投資することにあります。
これはユヴァル=ノア=ハラリ的表現で「パイの母数を増やす」ということです。

話を戻しますと「結論優先型トーク」が、「結論」「理由」「未来志向」という三段階を経るのは、

「最初に結論に置くことで、意見がシンプルにわかること。立場がわかること」

「理由でその論理づけや経験則を物語る必要性があること(これは人間そのものに価値があるという共同幻想から生じています)」

「最後にproject(pro=前に、ject=投げる)することによって、自身が利益(profit)を生み出せることを強調する」

という手続きを踏んでいると考察しました。


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