蒼澤わさを

LGB(T)FTM/アラフォー/既婚

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最近の記事

もしも生まれ変わったら虫歯のない人生を送りたい

昔から、疲れていると奥歯が痛くなる。 奥歯が痛むと、ああ疲れてるんだなーストレスかしら、みたいな。 虫歯とかじゃなくて(ただの虫歯だったこともあったけど)疲れると痛くなるのです。 ズキズキと言うか、響くような鈍い痛み。 ひどい時は歩く振動が奥歯に伝わって歩数と同じだけズンドコ痛むのだ。 私の記憶では中学生の頃からこの痛みはしばしばあった。  保健室の先生に「疲れから歯が痛くなることもあるのよ〜」と言われた記憶が。 歯の痛みって地味だけどとても厄介。 美味しく食べられない

    • カミングアウトがもたらした親子関係の変化と井脇ノブ子氏

      幼少期から、大人になったら親と縁を切る覚悟で生きてきた。「男になる」なんて言ったら両親、とくに母親はショックでどうにかなってしまうんじゃないかと思っていたから。 しかし私は20歳の頃、正確には20歳を迎えた誕生日の夜、両親にカミングアウトすることになる。 理由は単純に、両親と縁を切る勇気がなかったから。 大学まで出してもらい、不自由なく育てられた。親子関係が悪いわけではない。 そんな中で理由も言わず突然行方をくらますのは無理があるし、何より申し訳ない気持ちが強かった。

      • 夜行バスで東京に向かうことが、唯一の希望だったあの頃

        高校を卒業してもなお、私は地元に残っていた。 実家から大学に通い、これから必要になるであろう資金を貯めるべくバイトに明け暮れていた。 地元では周りの目を気にして、「男には興味がないサバサバしたボーイッシュな女」を演じていた。夢のキャンパスライフには程遠く、大学生活に楽しみが見出せなかったため必要最低限しか大学には行かなかった。 手術や男性ホルモン投与は、地元を離れてから始めようと決めていた。いちいちカミングアウトするのも億劫だったし、自分の過去を誰も知らない場所で、一から

        • 「人生のカウントダウン」が始まる瞬間は、思いがけないところにあったりする

          私は雪国の田舎で生まれ育った。 車がないと生活できないような町だったが、全国チェーンの飲食店はある程度揃っていたし、ジャスコ(なつかしい)もあったから暮らしていて困ることはなかった。 人混みが苦手な私にとってはとても居心地がよくて、地元は好きだった。 物心ついた頃から性別違和を抱えていた。 今から20年以上前、とあるバラエティー番組で「本物の男とオナベを見分けろ」的な企画があった。たまたま番組を見ていた私は、これが私の生きる道だと思った。 未来に希望が見えた私の隣で、なん

        もしも生まれ変わったら虫歯のない人生を送りたい