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去年のGWはキューバにいた②(ハバナで装備を整える)

一晩休んで、ハバナ1日目。
この日の私には達成すべきミッションがあった。

地方都市・トリニダーへの交通手段(翌日発)を確保することだ。


トリニダー(Trinidad、トリニダードともいう)は、1988年、世界遺産に登録された街。
なんでも、カラフルな町並みと石畳の残る美しい街らしい。

前回のキューバ旅後、旅路で知り合った仲間と帰国後に一度集まって呑んだのだが、そのうちの一人からとてもよかったよ!と聞いて、ぜひ行ってみたいと思っていた街だ。

トリニダーに行くには、首都ハバナから高速バスで6時間ほどかかる。
東京〜名古屋くらいの距離だろうか。
時間の都合上、1泊2日の旅になる。

2日後の夜はバラデロリゾートにて友人と落ち合う約束をしているので、行くとしたら明日2日目にトリニダーへ行き、3日目にバラデロへ向かうしかない。

位置関係は地図のような感じ。中央・南部のカリブ海に面した小さな街だ。

なお、高速バスは日本からでも事前予約ができたのだが、先述のとおり仕事に忙殺されてタイミングを完全に逃してしまった。

そのため、私がトリニダーにたどり着くには、ハバナでいずれかの手段を確保する必要があった。
 ① 高速バス(当日予約チケット)
 ② 乗合タクシー

まずは市街地の国内ツアー会社、それからちょっと郊外のバスターミナルに行って話を聞いて考えよう。
宿で朝ごはんを食べながらそれぞれの場所を地図で調べて、いざハバナ市街地に出発した。


話はそれるけど、宿泊費+5CUC(約500円)で付けてもらった朝食も自慢してもいいですか。こちら。

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パンとハム・チーズ・目玉焼きにフルーツとコーヒー。地元・一宮岐阜のモーニングもびっくりな量の朝ごはんが出てきてしまった。

社会主義国キューバ、パン、ハム、チーズ、バターなどは配給されるものなのだそうで、このあとどこのカサに行ってもほぼ同じ味だったが、とにかくフルーツがおいしかった。さすが南国…!
マンゴーよりもパパイヤが甘くてびっくりした。

コーヒーはブラック・砂糖入り。立ち食い蕎麦屋に置いてあるような、氷水を入れるプラスチックのポットに入って出てきた。がぶ飲み自由だよ。

これだけで食欲魔人の私でもだいぶお腹がふくれる、かつ、キューバは特筆して料理が美味しい街ではないので、500円モーニングはかなりオススメ。


街歩き〜トリニダー行きの装備を整える

腹ごしらえをしたらハバナの旧市街地へ。

重厚でボロくてめちゃくちゃカラフル。

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ハバナ旧市街地も世界遺産に登録されていて、スペイン統治時代に建築された築200年を超える建物が今もなお残っている。

ぴーかんの青空の下、ちょっと色あせたパステルカラーの建物やウォールアート、原色のクラシックカーと日本ではありえない色数が目に飛び込んでくるのだが、これがまた心を元気にしてくれる。
(ただし排気ガスくさかったりところどころ生ゴミくさかったりするので嗅覚は元気にならない)


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街は観光客(おもにヨーロッパ系と思われれる)と土産物、カフェとバーと生演奏の音楽とキューバン・アートで溢れている。

キューバの芸術レベルはかなり高い。これを生業(副業含む)にしている人は国立芸大卒、だったかな?

ただしレベルが高いものが拮抗していて、私も前回の旅で絵を購入したのだが、逆にこれだ!とおもう個性を一つ見つけるのが難しかった印象がある。
お土産の絵はモチーフがだいたいクラシックカーか街並みか海かゲバラか女性画なので、余計に。
しかしハイクオリティ。ウォールアートから画廊のアートまで、とにかく素晴らしい。


乗合タクシーを予約する

カサからふらふら歩いて20分くらい。オビスポ通り(東京でいう原宿・竹下通り的な)にやってきた。

外がぴーかんでめちゃくちゃ明るいのとは対照的に、どの店も店内に電気が灯っていない。電力不足だろうか。

たどり着いた旅行会社ももちろんそうで、やってるの?やってないの?どっち?と入るのもはばかられたが、意を決して入店した。
幸い営業中、おまけに旅行会社のおねえさん?マダム?は英語が通じたので、カタコトの英語で乗合タクシーについてたずねてみた。

「乗り合いタクシーってまだ予約できます?明日、トリニダー行きを」
「ひとり?まだ予約できるわよ」

なんでも、
 ・朝8時にカサの前まで迎えに来てくれて
 ・MAX4人の乗合タクシーで、3,500CUC(約3,500円)。
 ・おまけに「バスなら6時間かかるけど、乗合タクシーは4時間よ」とおねえさん。

へ?安っ!カサから運んでくれるの!親切!!

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↑おねえさんがくれたメモ

そして一考。

旅行会社からバスターミナルまでおそらく往復15〜20CUCだ。
バスはバラデロ〜ハバナでも乗ることになるだろうし、それよりなにより、時間の都合がめちゃくちゃ良い。
(事前に予約サイトで時刻表のみ調べておいたのだけど、バスは早朝か昼過ぎの出発だったのだ。街歩きを堪能するにはいろいろ中途半端だ)

下のサイトから予約、クレジット決済ができるので、キューバに行く人は事前にチケットをとっておくとお得。オンライン予約可能なのは希望日の1週間前までなので注意。

RPGだったらもうちょっと話を聞くべきなんだけど、時間の融通がきくところに大変魅力を感じてしまった。

即決!
トリニダー行きの乗合タクシーを予約した!装備は整った(?)!


※これが翌日ハプニングを起こすことになるのだけど…


ハバナのお気に入りスポット

ミッションを達成したので、お気に入りの場所を巡ることにした。いくつか書き残しておく。


まずはホテル・サラトガ。カフェでジュースを飲んだ。

ここはオードリー若林がキューバ一人旅をした際に宿泊した、高級ホテルだ。

カフェなら観光客も利用可能だったので、彼が上の旅行記で絶賛していたマンゴージュースを求めて立ち寄ったが、残念ながらシーズン外だった。

というわけで、スイカジュースを飲むことに。
灼熱のキューバ、体を冷やすフルーツは必食(飲)。おしゃれにちびちび飲むはずが一気に飲み干してしまった。

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白と黒は種が粉砕されたもの。すこし香ばしい風味があって美味しかった。


一日の終わりには、大西洋に沈む夕陽を見てからカサに帰った。
海沿いのマレコン通り沿いの広場に足を伸ばした。

夕方になるとマレコン通りには地元の人たちがダベりに集まってくる。
ここでもバンドが演奏しているわ、レストランの客引きもいるわ、なかなか情報量が多いのだけど、その割にとてものどかな空気が漂う。

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奥に見えるのはモロ要塞。


堤防に腰掛けて客引きをスルーしていると太陽がするすると降りてきた。
太陽は日本の満月なみに大きくて、あかくて、とても美しい。

そうそう、私はこのでっかくて力強い太陽が何度でも見たくてキューバにきたのだった。

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20分ほどだったろうか、太陽がひかりの路を描きながらじゅわっと海の中に消えていくまで、私はずっと堤防に腰掛けてそれを見つめていた。

今日一日自力で冒険してしまった。冒険できちゃった。

明日はトリニダーに向かう。どんな一日になるかな。穏やかな気持ちでカサへ戻ったのだった。




つづきまーす!

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