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バセドウ病と私②専門病院へ行く ~初診~

■どこで手術受ける?

 5年間の投薬治療(ちょっとサボった期間もある)では、甲状腺ホルモンの値が安定せず、遂に手術を受けることにする。

じゃ、手術はどこで受ける? 

 かかりつけの先生から、いくつかの候補を挙げてもらう。大学病院と専門病院、どっちがいいのか? 一番気になるのは、早く手術が受けられるのはどこかということだ。どちらも数ヶ月から半年くらいは待つことになりそうだし、どうしよう。大学病院だと「不要不急の手術」と判断されたりしないか? 新型コロナの対応で大変なのでは? と自分なりに判断し、専門病院に行くことにした。
 東京で甲状腺疾患といったら、I病院。その昔、叔母もバセドウ病でI病院にお世話になった。「では、I病院でお願いします」

 後日、紹介状を受け取ることになり、その日はかかりつけの病院を後にした。あ~、もう、ここで診てもらえないのか…。手術終わったら、またここで面倒みてほしい。家族みんな、いや、地域のみんなが頼りにしてる、そんなスーパードクターから手を離される。寂しい。まるで卒業式の気分だ。とぼとぼ歩いて、5分もかからず、帰宅する。
 
 気持ちを切り替え、次のステップ。I病院をネットのクチコミで調べまくる。クチコミなんてどこも同じ。評価は真っ二つ。ある人は話を聞いてもらえなかったと不快感を書き込み、またある人は、さすがプロフェッショナルと賞賛する。読めば読むほど、不安になる。でも調べずにはいられない。結局、どんな先生に当たるかは運次第ってことだ。でも、私、とびっきりくじ運悪いんだよ! 

 I病院は予約を取らない。患者さんは全国から通うという。これで混まないハズがない。クチコミでも「激混み」だけは共通していた。早朝から何時間も待つ厳しい世界。覚悟を決めた、私も仲間に入る。

■紹介状

 しばらくして、紹介状を受け取った。先生が「行ってらっしゃい」と送り出してくれた。
紹介状に見慣れない文字がある。封筒の宛名に添えてある「御侍史」って何?サムライなのか?  調べてみた。「医師の宛名書きに使う尊称」だって。
 紹介状はまるで内申書のようだ。最近、内申書はその内容を見ることができるけれど。何が書いてあるんだろう。開けてみたいなぁー。

■いざ、診察へ

 仕事が休みなので、I病院へは土曜日に行くことににする。6時に家を出ればいいか。何時間待つか分からない。Netflixで映画を1本ダウンロード。本は2冊持っていこう。飽きてもいいよう、1冊は小説、もう1冊はExcelの本。受付後に朝ごはんを食べる場所も決めた。お茶もいるな。モバイルバッテリーも充電バッチリ。カバンが重い。

 当日、あっけなく寝坊する。7時前に家を出た。あっ、水筒をキッチンに置いて来た!
 土曜日の朝だというのに、最寄り駅ではたくさんの人が電車を待っている。

 目的の駅に到着。地下鉄の出口から地上に出ると、歩道に人の列が見える。新しいiPhoneの発売? どこかのブランドの新作発売? 
 列は病院の受付待ちだった。午前8時前。出遅れたのを実感した。病院のHPで初診の受付方法は予習済。でも係の人に「初めてなんですけど…」とおどおどと聞いてみる。親切に教えていただいた。ありがとう。
 手続きのため、初診受付に並ぶ。この列は10人くらいしかいない。問診票など必要書類を提出し、診察券を受け取る。番号は150ちょっと。どれだけ待つのか。この病院ではスマホから何人待ちか確認することができる。待ち人数が5~6人になったら戻って来てくださいと受付で告げられる。

 そのまま、朝ごはんを食べに出た。おしゃれな店内は人もまばらで落ち着く。こんなにのんびり外で過ごすの久しぶり。窓の外も喧騒にはほど遠い。サンドイッチとカフェオレの朝ごはん。何人待つかはわかるけれど、何時間待つかはわからない。カフェオレをちびちびと飲む。受付後30分くらいでシステムに待ち人数が反映されると説明されたけど、なかなか表示されない。まだかまだかと何度も更新する。
9時半頃、「あっ、6人待ちだっ!」想像よりずっと早い! カフェオレを一気飲みして、走って病院に戻る。

■いよいよ診察。

 待合室には座れる席がない。立って待っている人もたくさんいる。密にならないよう、イスにはひとつおきにしか座れないからだ。待ち人数が5人になったら中待合室に移動、運良く座れた。
 先生は女性のようだ。クチコミだと女性の先生は優しい、と書いてあったからちょっと安心。いかん、ついクチコミの内容を気にしてしまう。
 名前を呼ばれて診察室に入る。そして忘れ物に気づく。

最近の血液検査の結果を持ってくるのを忘れた!

モバイルバッテリーより大事なものを忘れた…。脈拍、触診、問診と進み、今日行う検査内容を聞いて、診察はおしまい。嫌な思いもせず、無事終了。

 こんなに混んでるのに、看護師さんたちの優しいことったらない。1日に何度も同じことを説明するだろうに。本当に頭が下がる。

 これから受けるのは血液検査とエコー。採血はすぐに順番が来た。ズラリと採血の窓口が並ぶ。なんてシステマチック。
 エコーはしばらく待ちそうだ。座る席がないので散歩に出る。でも待ち人数が気になっていまひとつ楽しめない…。ちょっと早めに病院に戻った。

 依然、座れる席がない。壁際に立つけれど、落ち着かず、本も読めない。次回は荷物を減らそう。 
 やっと名前が呼ばれてエコー検査を受ける。バセドウ病になってから、初めのエコー。以前、かかりつけの先生からもエコーしてみる?と言われたことはあった。でも、エコーしたからって治るわけじゃないし、これまで受けてこなかった。
 ここで、またもや失敗に気づく。Tシャツを着て来ちゃった…。首のエコーをとるから、前開きのシャツを着てくるべきだった。検査の間中、手でTシャツの襟ぐりを引っ張り続けた。

■今日はこれでおしまい。

 会計・薬はすぐ終わった。院内で薬をもらえるから早くて助かる。全部で8,000円ほど支払う。ギリギリ午前中で終了。思ったより早かったなぁー。3時くらいまでかかるかと思っていた。検査結果は来週の土曜日には出るそう。早く結果を知りたいし、仕事もないし、ヨシ、また土曜日に来よう!

 やっと終わった! 
 少し買い物してから帰ろっと。

■次回、再診編に続く→→→→

#病気  #バセドウ病 #健康 #病院


 

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