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写真を撮るよりも大切なこと。

今日の夕方、家で筋トレをし終わってふと窓の外を見ると、空がとてもきれいだった。夕日が差し込んで、雲が淡いピンク色になっていた。

私はそれをじっと眺めようとするよりも先に、「きれいなうちに写真を撮らねば」と思った。SNSにあげようと思ったのである。

スマホを握りしめて2階のベランダまで急ぎ、カメラアプリを開いた。
できるだけきれいに写るように、色んな角度から撮った。なかなか満足のいく写真が撮れなくて、フィルターまで使った。

こんなことをしている間に空はどんどん暗くなり、ついに肉眼でじっくり眺める前にピンク色の雲は消えてしまった。

私の心に残ったのは、きれいな空を写真に収めることができた“少しの達成感”(もっと良い写真が撮れたのではないかと思ったから、少し、だった。)と、良い写真を撮ろうと試行錯誤したことで生まれた“大きな疲労感”だった。

私はここでようやく、“写真を撮ること”よりもずっと大切なことがあると知った。

二度と来ないその瞬間を、五感を使って楽しむことである。

旅行に行ったとき。なかなか来れない場所だから・SNSに載せたいからと、写真をたくさん撮るのもいいけれど、写真を撮ることに集中してしまうのはもったいない気がする。
その地の空気をたくさん吸って味わい、風景を肉眼でじっくり眺める。肌で風や温かさ・寒さを感じてみる。その方がずっと楽しいし、心身に、思い出としてずっと残る気がする。

ごはんを作ったときもそう。SNS映えを狙って苦労しながら何枚も写真を撮るより、おかずのいい匂いを感じながら、できたてをゆっくりと味わうことのほうが大切な気がする。


今日はいいことに気づけたな。
今度からは、写真を撮ろう!と思ったら、撮るのは記念に数枚程度にして、大切なその瞬間を全身で味わうようにしたいと思う。

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