2018年もありがとうございました!来年の報告〜動物病院やります!〜
ついに2018年も残すところ1日と少しですね。
早いなあ。
2018年はデザインの仕事をほそぼそと続けながらだんだん猫活で動くことが増えてきました。夏にはもんちゃんとNPO法人を立ち上げて、藤田さん(うさぎ専門保護団体の一般社団法人リバティ)と何度か譲渡会イベントをさせていただきました。リバティさんはめちゃくちゃ精力的にイベント参加とかされてるので、パネル展示とか啓蒙活動についてすごく学ばせてもらいましたし、そもそもうさぎのこと、皆さん知ってます?どんな動物でどう飼育すればいいのか?捨てうさぎ問題とか…。ほんとに驚きがたくさんでした。
それでイベント会場となった平野区のろまん工房の高野さんはじめ、スタッフの皆さんと出会えたことも大きな出来事でした。イベントをする以外にも、LINEグループでは猫活情報をシェアしたり、アドバイスしたり、助け合ったり活発なコミュニティとなっています。ひとつの地域に根ざしてコミュニティが形成されることの強さをとても感じました。
家庭のことでは、長女が高校受験なので夏から夏季合宿を皮切りに、塾のためにひたすらお金を稼ぎ払い続けるという日々を送ってました!
うちは母子家庭なので高校は公立しか無理だよって伝えてました。実は、大阪府は私学無償制度があるので、私立高校に進学しても授業料に関しては全額還ってきます!(所得により制限有り)すごいでしょ。でも教育費が無料になっても、入学金とかそのほかのお金っていろいろ結局かかるし、授業料もまずはいったん納めないといけませんから、なかなか厳しいものがありました。
それで、長女がいつまでも志望校を絞ってこなかったのですが実は行きたい高校が私立だったんです。しかも当時からはありえない偏差値を希望してきて、我が子ながら無謀なところが面白かったんですが本人がそんだけ行きたいと思うなら、しんどいかもしれないけど絶対に行かせたい!お金を理由に諦めさせるのが、こんなにも親として辛いんだなってはじめて感じました(T_T)しかし、私学無償制度があることで私立進学へのハードルがググンと下がっています。腹をくくって(実際はなんとかなるやろ!っていう思考停止に近いw)、志望校に行かせることを決めました。
長女は、当時あだ名が「ひよこの脳みそ」だったので成績面からまずは取り組まねば!!ということ。「何がわからならいかもわからないレベル」でしたから集団学習ではなく個別学習塾を選びました。先生はけっこう毒舌で、このままじゃまじで入学してしばらくしたら半分が中退するようなとこしか行けないよ、みたいな生々しい現実をつきつけてくれまして長女もやっと自分の無茶振りに気づいたようでした。
めちゃんこ高いんですよ!!!噂にはきいてましたけど本当に塾ってお金がかかるんだなあと思って、夏から夜もバイトして塾代稼いでいました。それで疲労重なり居眠り運転でトラックに突っ込んで車がボロボロになっちゃたりして…見かねた友人が、夏季合宿のお金出してくれたりして(神様。笑)それで長女は毎日、学校のあと部活、そこから塾に行って10時まで勉強し、日曜日も塾、毎日塾、部活引退後はさらに毎日朝から晩10時までひたすら勉強。
秋頃に、塾の先生から「あのさ、勉強するくせはついてきたけど全然受験生の頭になってないよね?塾にきてることに満足してるよね、甘いよね?そんなんでどーすんの?」ってかなり喝をいれられて泣いていました。学校でも先生は優しいご時世ですから、親以外の大人にめっちゃ怒られる経験がないからびっくりしたのもあると思います。
たしかに、それだけ塾に行ってるからか、家ではダラーッとひたすらスマホ。それで、今は集中する時期だねってことで、長女からスマホを預かって本人の了承を得て、ゲームやSNS、LINEアプリすべてを削除し最低限の機能しかつかえないようにして、本人も気を引き締めたのか、家でも夜中の1時2時まで、遅れを取っていた中1中2の基礎学力を家でたたきこみ、塾の時間はひたすら応用、受験対策の学びに使うという学習スケジュールをたて、実際に頑張りだしました。逆に睡眠できてるのか?と心配になり、
「勉強ばっかりせんとそろそろ寝なさい」という謎の注意をするまでに。
そして、この年末年始も正月休み一切なしでずっと塾です。
本人の努力もあり、当初は全く無理だった志望校コースには手が届くようになり、それより上のコースへ目標をあげることになりました。本人も、結果がでてきてさらに意欲がでてるみたいです。親としては、正直「夜もバイトしてお金払ったかいがあった…」としみじみ(´;ω;`)
長女には、すごく苦労させてきた思いがあるのでこの受験を通してちょっとは罪滅ぼしができたかなって感じています。まだ本番はこれからなんですが。
それから、
わたしたちが立ち上げたNPO法人「特定非営利活動法人KATZOC(カゾック)」での新規事業の準備が進んでいます。
■新規事業とは?
カゾックは、2019年春のスタートをめざして動物病院を運営していくことになりました。とはいっても、一般的な動物病院とは少し違います。
わたしたちの動物病院は、「不妊・去勢手術専門の動物病院」です。対象動物は猫に限定しています。欧米ではLow cost Spay&Neuter Clinic(ローコストスペイ&ニュータークリニック)と呼ばれる専門ジャンルとして一般的な診療をする動物病院と並行して存在しています。
内容としては、そのまま不妊・去勢手術が専門であり、低料金で手術を行うことができます。低価格である理由は、術前検査を行わず限られた人員で手術を行う等理由があります。これらは基本的に、外で暮らす猫によるトラブルを防ぎ、不幸な命をへらすための頭数コントロールを目的としています。主にTNR(捕獲し不妊手術をし元の場所に戻す)活動をされる方々のサポートになり、つまり、犬猫にまつわる社会課題により近い事業です。
さらには、多頭飼育崩壊などを防ぐためにも役立ちます。関西では、大阪府内を中心にこうした動物病院が少しずつ増えています。
なぜ、このような病院を運営することになったのか?
その前に、日本における犬や猫について少しお話させてください。
皆さんは、犬や猫が行政によって殺処分される数字をご存知でしょうか?
下の画像は、環境省が発表している昭和49年から平成29年にわたる殺処分数の推移です。水色の部分は犬、猫はオレンジ色の部分です。
昔は、犬がだんとつ多いですね。
犬は「狂犬病予防法」という法律が昭和25年にできましたのでそれをもとに野良犬などがいると保健所が捕獲せねばならないようになりました。当時、猫は保健所が引取りをする、または一般市民が持ち込むような対象ではなかったのではないかと思われます。(ここは私の個人的な見解です。ご存知のかたいましたらぜひ教えてください!)
グラフを見ると、「なんだ、すごい減ってるやん!」と思ってしまいます。実際、この数年で自治体による犬や猫の引き取り数自体が減少しました。これは2012年に動物愛護法が大きく改正されたことによります。よって、殺処分される頭数も減少しています。
しかし、とはいえ平成29年度時点で、年間43,227頭の犬と猫が行政により殺処分されてしまいました。ちなみに、そのうち34,865頭を猫が占めています。殺処分の8割は猫なんですね。単純計算で、1日に100頭ずつが処分されています。減少してるとはいえ、まだまだ喜ぶには遠い気がします。
とはいえ、殺処分「0」という数字にこだわりすぎるのは、これらの問題を見誤ってしまう可能性があり危険です。殺処分されない犬や猫は、どこに行ってるのかといえば、その多くは全国の各地域で活動する保護団体、個人ボランティアのもとへ移っています。そこで、新たな飼い主を探します。
しかし、最近の「殺処分0をめざす」の世間の流れも背中を押し、民間への収容頭数が増加しています。犬も猫も、かんたんに新しい飼い主が見つかるわけではありません。中には、過酷な環境から救いだされた子もいて、人馴れや医療ケアに時間がかかる場合もあり、その労力、経済的負担はたいへん大きいのです。
そして、ボランティア側の高齢化や、頭数の限界などによる崩壊危機など、数字には出てこないところで問題は山積しています。行政の負担を民間にただシフトさせるだけで導かれる「殺処分0」は、本来の解決ではないことがわかって頂けるかとおもいます。
では、民間の負担も減らしながら殺処分を減らしていくにはどうすればいいのでしょうか?
殺処分数の多くを占める猫の引き取り数がもっと減れば、その数字はおのずと減少し、民間が動物を抱えすぎることもないのではないでしょうか。
そもそも、全国の犬猫の引き取り数は平成29年度で100,631頭であり、そのうち猫が62,137頭で6割を占めています。この猫の部分をさらに都道府県・指定都市・中核市別に見てみると、その大半(7割以上〜自治体によれば9割近く)を幼齢の子猫が占めていることがわかります。
なぜ子猫がそんなに大量に保健所に持ち込まれるのか?
その原因は、猫のすさまじい繁殖力にあります。それについては、わたしの尊敬する橋本えりこ獣医師(大坂府八尾市:ハッピータビークリニック)のブログ(猫の繁殖力をご存知ですか?)にとても詳しくかかれてますのでぜひ参考にしていただければと思います。
つまり、やっと話題が元に戻ってきましたが、猫の不妊・去勢手術こそ行政施設への引取り自体を減らすことにつながるのです。しかし、一般的な動物病院での手術は高額だったりして(高額である理由はもちろんあります)、なかなか一度に数匹の手術を何度も繰り返す活動には厳しいものがあります。
そこで、もっと野良猫にまつわる社会課題の解決と、飼い猫であっても、ただしい頭数コントロールが可能になるように不妊・去勢手術に特化した動物病院の存在は必要とされているのです。
前置きがずいぶん長くなってすみませんでした(^_^;)
また、病院という場所はわたしたちカゾックというNPO法人にとっては重要な拠点となる場所にもなります。わたしたちの活動は、殺処分問題だけを扱いません。主にこどもたちに命の大切さ、動物との付き合い方を伝えていく活動、これからの未来を担う若い人にもっと保護活動で活動できる土壌をこしらえていきながら、動物がかすがいになって人と人がつながりあう社会をめざしています。拠点を構えることで地に足の着いた活動につなげたいと思っています。
動物病院としてしっかり、命をお預かりするという大きな責任をしっかりと胸に刻んで、準備の段階から進めてまいりたいと思っています。今は、内装が仕上がりソフトの準備が進んでいます。2月1日からプレオープン、正式開院は2月22日の予定です!
目指すは
「理由なき殺処分0、人と動物のやさしい共生のある社会、動物をかすがいに人が繋がりあえるコミュニティ、未来を担うこどもや若者へのPR」をめざします。
ここまで、たくさんの方々からアドバイスを頂き助けてもらいながら進めてまいりました!引き続きめっちゃいろいろ教えてください!!!!!起業も初めてながらましてや動物病院など大丈夫かいな?と、各方面から多大な心配を頂いていますが(笑)走り出したのでやるしかないのでがんばります。
そんなかんじで、気がついたら夜中0時を過ぎててびっくりしてます。2018年終了まで24時間を切りましたね。今年もたくさんの方にお世話になりまくりの1年でございました。世界なんて爆発してなくなったらいいのにな、闇に溶けて消えてしまいたいなと思いながら生きてきた20代のころからは考えられないほど、今は大好きでずっと元気でいてほしい人たちがたくさんいて、生きてると辛い現実に出会ったりムカつくこともいっぱいあるけど、それ以上に美しい地球と素晴らしい日本と優しくて強いみんなの笑顔が続くように、与えられた短い一生を使い切っていきたいと感じる師走です。来年もよろしくお願いいたします。
2018.12.31 山田亜美香
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