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愛と責任のために、がむしゃら生きてきた

人生ってなんか、思い通りにいかないことだらけだ。
それでもやっぱり生きてるし、なんだかんだ乗り越えてきたし。
きっと、これからも、ね。

この記事は、ライターぶちさん (@Buchi_Ouchi) の波乱万丈な人生と真面目でひたむきなお人柄の魅力を伝えるべく、アオパンが一生懸命書いた「ぶちさんの半生の記録」です。

ぶちさんのお声がけにて、
インタビューをさせていただきました

情熱と、労働と、消去法

岩渕 ゆりです。今は岩手でフリーランスライターをしています。

私はわりと裕福な家に生まれて、なんの不自由もない幼少期を過ごしました。2歳からピアノを習って、音楽と共にのびのび生きていたのに、様子がおかしくなったのは小学生の頃。祖父が事業に失敗したことで、我が家を売っても全然返済できないような多額の借金を抱えることになったんです。

でも私は音楽が好きで、音大に行きたかった。親は「無理だよ」とは言いたくなかったみたいで、代わりに「交通費もレッスン代も出せないよ」と言われました。それで私は音楽科のある高校に行き、週7で働いて月に十数万円を稼ぎつつ、レッスンに通う日々を送りました。でもバイト漬けじゃ、音楽に時間を割いている人の実力には並べなくて、結局諦めちゃった。

ほかの専門学校にも行ってみたけどそれも早々に辞め、就職先の人と猪突猛進にデキ婚。幸せになれると思ったのも束の間、そいつはすぐ借金作ってくるし、貯めていたお金すら無心してくる、やばいモラハラ野郎で。生活費を稼ぐため、正社員で働きながら深夜の飲食業も掛け持ちして、必死で働きました。でもやっぱりこんなのおかしいと気づいて、子どもが1才になるまでに離婚。お金なさすぎて、本当に大変だった……。

その後、今の優しい旦那に出会って、交際8ヶ月のスピード婚。第二子を出産後、旦那の実家・岩手に行くことになって退職。本当は大好きな接客業を続けたかったけど田舎でお店が全然ないし、手に職がない自分でもできる在宅仕事を考えました。

オンライン秘書ができるほど事務は得意じゃないし、デザインスキルもない。でも日本語なら扱える! と思って、消去法でフリーランスライターに辿り着きました。振り返ってみても、あんまり自分の意思で選択してきてない人生だなぁって思います(汗)。

人生に触れる瞬間に責任を持ちたい

でも責任感があるタイプだから、適当な仕事はしない主義。ライターになってすぐ「あ、これめっちゃ勉強しないとやばいやつだ」と気づいて、書籍読んで勉強したり、他の人の記事と比較したり、セミナー受けたりして。実力をつけるために頑張りました。

私にとって文章っていうのは「伝える」ための手段。自己表現としてのこだわりはないです。スッと入ってくる文章ってターゲットとか媒体によって違うと思うので、「読んだ人がどう感じるか」という目線で都度文章を変えています。

もともと人の人生に直接関われる接客が大好きだったけど、実はライターもそれと同じかもしれないと思って。文章を通じて私と関わったことで、読んでくれた相手の人生がちょっと変わる可能性があるじゃないですか。だから、人の人生に触れる瞬間に責任を持ちたいなって。記事は必ずしも読んでもらえるものじゃないけど、読んでもらえた場合のことを考えたら、適当なことはできないなって思うんです。

頑張んないと生きてけなかった

正直、睡眠不足と疲れから「もうなんか、ずっと寝てたいな」って思う瞬間もありました。つらいことを抱え込んじゃうタイプだから、しんどくなると視野狭窄になってぐるぐる考えちゃう。これは、今でも課題です。

でも周りの人に迷惑をかけるのは本当に嫌だし、周囲の人たちの悲しんでる姿も見たくない。お客様とか、親とか、旦那とか、子どもとか...…。人のために生きてきた感じです。あとは多分、ずっと飲食業界で働いてたせいで「私が休んだら誰かに迷惑がかかる」という常識が染み付いてるのかも。

でもフリーランスになってから出会った人に「あなた、いま心地いいの?」と聞かれてから、見える世界が変わってきたんです。今まで関わってきた価値観と違いすぎてカルチャーショックだったんですけど、めっちゃ刺さりました。

「病む必要があるから病むし、無理にポジティブに振舞わなくていい」「そのときの感情の中で、こうしていたら楽だな〜って感覚に委ねてみたら?」と言ってもらって、私って固定観念が強かったんだなと気づきました。病んじゃダメだと思ってたけど、そうじゃないんだ、って。

会社にいたときは、ある程度踏ん張ってやんなきゃいけないときがあったけど、フリーランスって自分で仕事量やペースを考えられるんですよね。せっかくそういう働き方をしてるんだから、もうちょっと自分のことを考えてあげてもいいのかも(笑)。

自然の中で、私を生きる

価値観の変化は、岩手に引っ越してきたことも関係しているかもしれません。田舎で日々、四季の移り変わりや自然の脅威に触れて「自分って自然の一部なんだ、逆らえないんだ」って感じるようになったんです。

だから、自然に生きていきたい。「私ってなんのために……」ってマジで考えた時期もあったけど、今は「生きてる意味なんてなくて、生きてるから生きてるんじゃん!」って思えるようになってきました。それが自然、ですよね!

そんな変化を実感して、自分の世界はもうちょっと広がりそうだなって思ってます。今まで突っ走って生きてきたので、ここらで寄り道したいな。海外に行って、世界遺産を見てみたい! 昔から大切にされてきた建物や自然に触れて、あの頃はどんな感じだったんだろう?って、歴史に思いを馳せてみたい。

それと私は人が好きだから、繋がった方に「もう一度頼みたい」って思われる人材でいたい。フリーランスという働き方に固執はしないけど……。とにかくこれからもずっと、心地よい場所にいて、誰かにちょっと頼りにされたり、思い浮かべたりしてもらえるような仕事人でありたいなと思います。

ぶちさん (@Buchi_Ouchi)

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