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物流ロボティクスの恩恵は、コア業務代替だけではない

作業とロスの時間構造 #3

一般的に、ストップウォッチ分析で見えるのは、図の「付加価値作業」と「付帯作業」の実力値です。

実力値とは?

計測した人の上位のスコアです。

なぜか。

ストップウォッチで測り始めると、取られている方は一生懸命やるからです。

これでは普段のペースやムラがつかめません。

ストップウォッチで測った時間の積み上げと、タイムカードの実際時間の開きに、初めての方は混乱するでしょう。以前聞いた、ブラックベルトを持っている方の意見でも、概ね6~7割しか取れないだろう、とのことでした。

本題です。

オートメーション、ロボティクスの期待は、このストップウォッチで取った本業の代替えか?実はそうではないと思えてきました。

オートメーション、ロボットは、人のように作業の多い少ないの情報からのペースコントロール(=作業ムラ)がありません。(稼働率を見る必要はあります)

ここを一気に解消することも、期待の1つとして良いと思います。

※申し遅れましたが、小職、Autostore導入のPMと導入後の効果検証担当経験があります。

一般に物流会社の社員は多忙です。作業ムラの改善をしている暇があまりありません。ですので、そういう意味でもオートメーション、ロボティクスは効果的です。

逆を返せば、オートメーション、ロボティクスを入れて、生産性が2倍、3倍になった!という意見の裏には、作業ムダ・ムラが改善されてこなかった過去が垣間見れます。もし改善の成果が出ていれば、2~3倍まで生産性が上がることは難しいと思います。

ですが、作業ムラは必ず出ます。日本人は特にまじめです。ちゃんと作業できているか、心配性な方ほど、セルフチェックを2回・3回と行うから、個別生産性が下がったりします。でも責められません。作業者のプライオリティは、正しく作業を完結させること(間違えて怒られない)、だからです。

結論、強制的にトップダウンでオートメーションに踏み切るのは、

賛成!です。

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