(詩)永遠の人
自分に似た生きものを
作ろうと思った神様は
人を作った
けれど人には
重大な欠陥があった
人は誰かを
愛することが
できなかった
人に
愛を教えるために
神様は
人をふたつに切り離し
男と女を作った
それは
はるか遥か遠い昔のこと
☆
風が吹いていた
夏の午後
うん
多分、夏の
風が
木々の葉を揺らし
石ころたちが
気持ちよさそうに
日向ぼっこしていた
ねぇ
そんな風景が
ふっと、浮かんだんだ
あなたをはじめて見た時
だけど
あなたとはそれっきり
ただ街ですれちがっただけ
何人もの女の子と
恋をしたはずなのに
あなたとは
またいつか何処かで
会える気がする
名前も知らない、あなた
名前も知らないあなたへ
またいつか会える
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