日曜日の小雨の朝

思い出すのは
ふるさとの街のにおい

夢の続き
素足のまま草を歩けば
雨粒の冷たさで
はっと目が覚めた

ふるさとと夢と
どっちが本当の
夢だったろう
本当に
夢見ていたものは

いつか都会の
アスファルトの人波の中
ガラスの破片が刺さっても
もうこの夢は覚めない
ただひたすら
素足のいたみをこらえながら

日曜日の朝
湿った雨に思い出す
もう帰れない
ふるさとの街のにおい

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