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(詩)女の子

女なんて、てきとうに
かわいければいいと思った
女なんて、そんなに
まわりのやつらが
のけぞるほど綺麗じゃなくても
まあ人並みでよくて

理想とか好みのタイプとか
そんなに難しいものは
なにもなくて

まあ、てきとうに
胸がでてて
体の線がやわらかくて
安産型で、いや
まあ、がりがりなら
それでもいいし
そんなに、うるさくなくて
いや、おしゃべりなら
それでもかまわないし

結局のところ
女なら誰でもよかった
女なんて
誰でも同じだと思ってた

女なんて
そう、女なんてね
つまり男にとって
女なんていうのはつまり

人はさびしい生きもので
だからいつも
誰かといっしょにいたくて
それで見知らぬ男と女は
めぐり会い、恋をするように
この世界は
つくられているのだと

どこかにちゃんと
縁結びの神様がいて
その日の気分でてきとうに
誰かとだれかを
くっつけているのだと
そんなふうに思っていた
ずっと、そんなふうに

きみと出会うまでは


あれから何年も
月日は流れ
何度も恋をしたはずなのに
想い出すのは、いつも
きみのことだけ

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