(詩)俺っていう風のふるさと

風なら
草原の風がいいかい?
季節はやっぱり春で

風は大地だって海だって
さっと駆け抜ける
風の記憶は
かなしみの記憶

吹き過ぎた場所が
どれだけかなしかったか
そしてそれが
風の命になる

風なら
草原の風がいいかい?
晴れ渡った青空の下で
思い切り駆け回るんだ

だけど疲れたら
俺はいつも
きみの頬っぺたに
帰ることにしている

涙でいっぱいのくせに
いつも無理して笑ってる
そんなきみの頬っぺたに
そこが俺の
一番なつかしい場所だから

俺っていう風は
いつだって寂しそうな
きみの頬っぺたに帰るのさ

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