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自分に名前をつけること

以前にも一度、名前の由来についてちょっと書いたこともありますが、
私は親につけてもらった自分の名前が大好きです。

字が下手なので、いつもうまく書けないけど、
たまにすごく字の上手な人に名前を書いてもらう機会があると、
(郵便物の宛名などで)
すごーく嬉しくなって何度も眺めてしまう。

キレイな名前でも可愛い名前でもない
画数の少ない私の地味なフルネームは
なんとなく、凛々しくて、媚びてなくて、
歳を重ねるごとに好きになっていく。
70歳くらいになればやっとしっくりくるかもね、
という感じ。
だから私はこの名前と一生いい関係でいようと思う。

と、いうくらいにお気に入りの名前なんだけど、
私には他にも名前をいくつか持っている。
いわゆるペンネームというもの。

漫画家としてのペンネームは最初は本名でやっていた。
けど、途中で違うペンネームも欲しくなった。

ティーンズラブの仕事が増えてきたころで、
作風をがらっと変えなきゃいかんなぁ、と思い
どうせなら可愛い名前にしようと思った。

悩んだ結果、「蒼乃シュウ」というペンネームが生まれた。
「蒼」は、可愛いといえば「蒼井優」さんだから。
「乃」は、あこがれの文字で、
はじめて買った少女マンガで
志摩ようこ先生の「リリアーナの黒髪」という単行本の中に
主人公が「志乃」というお話があったから。
「シュウ」は本名から。

生まれてからずっと地味ネーム(キライじゃないのよ)を背負ってきた私には多少照れ臭い名前だったけど、
このペンネームをつけたときは
気持ちがシャンとした。

「蒼乃シュウ」名義の漫画の数は本名で描いた漫画を
越えて、今でも増えている。
もっとがんばれ蒼乃シュウ!と自分で励ましてしまうのは
ペンネーム効果か?

そして「ぴのこ堂」というペンネームは、
なんとなくつけた名前。

文学フリマに出店するときに、
サークル名のようなものが必要で、
本名にしてもよかったんだけど、
なんか屋号みたいなのがほしいなぁ、と思って
急いで適当につけた。

「堂」はお菓子やさんかパン屋さんみたいで
町の小さなお店っぽくてかわいいと思ったから
つけたかった。

「ぴのこ」というのは、
手塚治虫先生の漫画で一番好きなのは
「ブラックジャック」で、
理想の男性もブラックジャックで、
「ピノコ」はその奥さんなのよさ、だから。

適当につけたわりには、
note でも使ってるし、なにかあったら
使ってるし、こういう名前がひとつあると
超便利。

以前どこかで、みうらじゅんさんが
ペンネームをつけたり変えたり増やしたりすると
気分が変わっていいよ、的なことを言ってたような…
(詳しくは忘れましたが)
名前変えたら「俺が言ったんじゃないし」と言えるし。
それを聞いて「なるほど」と思った。

いくつもペンネームを持ってて
小説を書いたり漫画原作を書いたりしている人もいる。
そういう人って、ものすごーい数の作品を
作れちゃうんですよね。
名前が一個じゃ足りないくらい。
それもなんかわかるなぁ。

その名前そのものに人格が生まれるのだと思う。

親がつけた名前、

自分がつけた名前、

両方あってこそバランスがとれるのかな。

また新しい名前(人格)作りたくなってきた…。










#名前の由来

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