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漫画家が漫画家を描く、ということ②

漫画家が主役…の、漫画家漫画を描いています。

そうではない漫画と比べて自分の気持ちが入りやすい。
漫画を描いて生活していくことは、
もちろん「幸せ」なこと。だけど、それと同じくらい
「辛い」ことも多かった。
今でもそれはは続く…。

「じゃあ、なぜ漫画を描くの?」としょっちゅう聞かれるのもこれまた辛い。
漫画を描くことが私の唯一できること…なのに、
それが「辛い」となると、じゃあ、一体私は何をすればいいのか?
と、自分に問いかけるけど、答えは
「じゃあ、その辛いという気持ちを描いてごらんなさいよ」
というどこかからの声。(天啓かしら?)
と、いうわけでやっと最新話ができました!


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インディーズですので…。
「読者の共感」なんて気にしなくていいし、
編集者の意見を聞かなくていい。
私が手探りで「これだ!」と思うことを描いています。

私が今回、実験的に試してみたのは、登場人物のモノローグを
入り交じらせるということです。

私が長年漫画を描いてきて、
ひとつの物語につき視点はひとつ(一人)ということを
ずっと守ってきたんですよね。

それは読みきりが多かったせいもあります。
読みきりの少女漫画の基本とも言えます。
どういうことかというと、
簡単にいうと、モノローグは主人公のみ使えるという
ルール。
もしも他の人物のモノローグを使いたいのであれば、一旦そのお話は
終わらせて、別の視点で1ページ目から始めないといけません。

そうしないと、「どれが主人公かわかんないよ」とか
「誰に感情移入したらいいのかわかんないよ」
となるからです。

わかりやすい例でいえば、(わかりやすいかどうかわかりませんが…)
くらもちふさこ先生の漫画は、ほとんどが一人の視点です。
(長いものだと例外もあります)
主人公のモノローグしか使わない、という書き方は、
くらもちふさこ先生の漫画から学びました。

でも、竹宮恵子先生の漫画は、主人公だろうが脇役だろうが
あらゆる人物のモノローグが飛び交います。
私は竹宮先生の漫画がめちゃくちゃ大好きで激ハマりしましたが、
「こういう描き方は、私には多分無理だなぁ」とずっと心のどこか諦めていた部分もあります。
でも、諦めていた描き方に挑戦してみることで
見えてなかった部分も見えてきたような…気がします。
(インディーズだから自由だ!)

私が漫画を描くことが「好き」と「辛い」が同居していている原因の
1つは、「編集者」の存在なんですよね…。(あっ、言っちゃった!)

好きに描きたい…
でも、そんなの売れない
私はこう描きたい…
でも、あんたの漫画じゃ売れない

ま、すべて私が「売れない漫画家」なことが悪いんですけどね!
と、結局すべて自分の実力不足にしてしまう

辛い

という長年の負の感情が…

ま、インディーズですし!
漫画ですし!
娯楽ですし!
(汗)


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