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【税理士からの提言】税務署は勘定科目の間違いについて文句言わないよ。そこに時間使うのは勿体ないよ。というお話

税理士の仕事をしているとよく聞かれます。
「この経費は通信費で良いですか?」

ぶっちゃけ何でも良いです!と思っています。
なぜなら、税務署は勘定科目の間違いについて一切文句を言わないからです。


「損金経理」とは、法人税法第2条(定義)第二十五号において、「法人がその確定した決算において費用又は損失として経理することをいう。」と定義されている。

これだけが税務署が要求していることです。「費用として経理すること」と定義されており、勘定科目を正確に!とは言っていません。もし、あなたの会社が勘定科目について細かく規定があるならば、なぜそのようなカタチになったのか?再評価する必要があるでしょう。

勘定科目を揃えるメリット
・昨年との比較対比が容易になる
・銀行など外部の人にも伝わるような共通言語で帳簿を作れる

この2つのメリット以外はちょっと思いつきません。
逆の言い方をすれば、この2つだけ抑えておけば良いので、経理の時間短縮できますよね?という提案をしたいです。


少し詳しく補足します。
・昨年との比較対比が容易になる

これは昨年と今年が同じルールで回ってる前提の話です。
ウイルスにより社会環境が激減してしまった今、昨年対比はあまり意味が無いのではないか?と思っています。

昨年と対比しなければ経営判断としてミスをしやすい。というのが昨年対比を行う最大の理由なのであれば、経営判断をミスしないような指標を作ることが鍵であり、昨年対比にこだわる理由にはなりません。

そう考えると、昨年対比はむしろ、経営判断を間違えてしまう指標ではないか?と、あえて疑問を投げかけたいです。

上流の仕事をしているのであればマーケティング
下流の仕事をしているのであれば顧客とのエンゲージメント体験

これらから指標を作るべきかなぁ…と思いますが、いかがでしょう?


・銀行など外部の人にも伝わるような共通言語で帳簿を作れる

これは今後も大事な要素かなぁ…と思っています。
ただし、重要な事は世の中のルールに合わせるのではなく、分かりやすく財務諸表を作成することです。

自社の独自の勘定科目であっても、意味が分かるネーミングならアリだと思っています。

例えば、雑費がめちゃくちゃ多い会社さん、結構存在します。
経理ソフトに基礎的に入っている勘定科目以外はすべて雑費、という判定で雑費に持っていっているようですが、これだと銀行も見て意味が分かりません。なんで雑費がこんなに金額多いんですか?ってなります。

自社に合う勘定科目を作成し、第三者が見てもスッキリ分かるようにする。
これが大事ですよねぇ。


はい!とういわけで勘定科目のお話でした。
経理ソフトもIT化により日々便利になってきています。AIによるアルゴリズムによって、領収証をスキャンした瞬間に勘定科目を判定して、日付・金額・勘定科目・摘要まで自動入力。なんて遠い未来の話ではないと思っています。

私の予想ですが、あと2〜3年でそのようなソフトウェアも登場するのではないでしょうか?

社内リソースの再分配。という言葉には色々な要素が含まれています。
今まで大事にしていた仕事が、あまり意味が無い仕事になってしまっている事もあります。

広い視点で社内リソースを再分配してみてください。
ではまた!


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