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【自由に人生を生きたくて】黄金の羽根は拾えたのか? −オカネの奴隷から開放された人々−②

「なあ青野よ。世の中には黄金の羽根が落ちているんだよ。一攫千金の黄金の羽根が。けどよ、誰でも見える羽根なんだけど、誰もそれを見ようとしねえんだ」


正直???でした。
社長、何いってんスカ?

翌日出勤すると、デスクに本が置いてありました。

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隣のデスクでは先輩アルバイトのK内さんが、業務をするフリしてマインスイーパーをやっていた。

私「あ、K内さんうぃーっす。社長は来てないんすか?」
K内「うーん、まだ見てないね〜。あ、クソっ。またミスった」

人生舐めていた私から見てもK内さんはサボりの天才だった。かつ、イケメンで、社長の奢りでキャバクラに行った時はモテモテだった。
キャバクラ嬢からの名刺の裏に携帯番号書いてある率100%(青野調べ)

K内「めんどくさいから全部無視するんだよね〜」

なんて羨ましいんだ!イケメンは!
私なんてメールアドレス教えてよ。って言われたから教えたら営業のメールしか来ないのに苦笑

人生を上手く渡り歩ける人もいるもんだな〜。
K内さんは、そんな不思議な人でした。


結局、その日は社長は会社に来なかった。どうして本を置いていったのかの真意は聞けずじまい。
私は仕事を終えて安アパートに帰宅すると、早速本を読んでみることにした。


黄金の羽根とは、制度の歪みから構造的に発生する幸運

この本では、2002年の日韓ワールドカップのチケット争奪戦を例に挙げて黄金の羽根を可視化していました。

2002年の日韓ワールドカップ、チケットは超プレミアで入手困難でした。が、実際の会場には空席が目立っていました。日本国内向け販売が超激戦だったのに対して、海外居住者向けチケットがあまり売れなかったからです。
本書の中では、全試合のチケットを手にし悠々と観戦した人もいた。と書かれていました。

やり方はこうです。
インターネットでチケットを購入するのですが、海外向け販売について居住証明書は不要だったので、海外でのメールドロップサービスといって、チケット受け取り代行サービスを使えば楽勝でチケットが入手できたのだそうです。

これ、私の人生の中でトップ3に入る衝撃的出来事でした。ガツーンと頭を強振されたようなショック。(7年ぶり2度め)

私は一応……IT系企業でアルバイトをしていた訳です。
社長にバレないようにこっそり会社のPCでチケット争奪戦に参戦しました。
なのにチケットをゲット出来なかった。

「情報化社会」では情報は瞬時に共有されていきますが、万人がそれを活用できるわけではありません。(当該書籍より引用)

「知識社会」では必要な情報を的確に入手し、それを活用する知識を有しているひとはいくらでも近道できます。そうでなければ、ひたすら回り道をするほかありません。「知識」が価値を持つとは、そういうことです。(当該書籍より引用)

この日は私が生まれ変わった日であると思います。


学校の勉強のように詰め込み暗記型ではなく、実践型の活用できる知識こそが重要なんだ。
人々がムズカシイ・困難だ。と思っている事こそ黄金の羽根が落ちている可能性が高い。

このように思考が明確に変わりました。
近道を積極的に見つけようとしたのです。

数日後、私は会社に出勤すると、社長が重要な取引先との接待で赤坂に行く。と電話で話をしているのを聞きました。
私はここでピンと来ました。取引先の役員を送迎してさしあげよう!
赤坂は比較的道が広いので、路肩で待っている事は容易です。

私「社長!終わる時間に合わせて社用車で待機していますよ!」
社長「(ニヤリ)青っち!ナイスじゃんね〜。」

しかし、ちょっと私には不安な事がありました。
社用車はシャコタン・フルスモークのトヨタ・ソアラZ20型ツインターボだったのです。マフラーも極太でうるさい(完全に社長の趣味です笑)

私「あ、けどあのソアラで行ったら逆に失礼ですかね?」
社長「大丈夫!あの車は青っちの私物ってことにすれば話盛り上がるから〜」

えええええ?
そんなアホな……話で盛り上がるの……か。

続く
(次回7/25土曜日公開予定)

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