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企業経営の変化を列挙する〜世界の変化を可視化してみよう〜

緊急事態宣言を契機として、突如として別の星に来てしまったような変化を感じた2020年だったと思います。

皆様は経営に関して、変化を感じていますか?

私が見えている企業経営の状況を列挙して、世界の変化を可視化してみたいと思います。


【手法として】
・冗長性の回復(Redundancyを推進力にする)
・企業ポートフォリオを絞る(手広く商売をしない)
・高付加価値商売への変容
【数字として】
・減収増益モデルの基礎構築(量の売上を追わない)
・誰にでも分かる会計へのアクセシビリティ(リアルタイムで)
・寄付やクラファンなどによる循環を生む(企業連合)
【組織として】
・自律分散型への移行(境目のRe design)
・社会課題と自社の経済活動の完全なるリンク(境目のRe design)
【働く意義の再定義】
・staff experience(働いていてよかったなぁ)を最優先する
・属人性の解放&最大化(幸福度高い職場)
【未来の日本へ】
・副業の創出(個人の収入ポートフォリオは分散させる)
・今を犠牲にして将来豊かになるという価値観の終焉


列挙するとこのようになります。
大前提として、人口減少時代という動かしようのない事実が日本にはある。という事もイメージして読んでいただきたい。もっと細かく言うと、ここから約10年は高齢化時代、その後、激的な人口減少時代に突入します。

それでは細かく解説していきましょう。

まず、直面した方も多いと思います。サプライチェーンの分断について
住宅関係のお仕事された方は思い出したくもないでしょうが、2020年の3月4月はモノが入荷しなくて仕事ができない。という状況でしたね。これは、部材の一部を海外で生産している事に起因します。このように国境が止まるだけではなく、現地の工場も生産停止になるなんて夢にも思わなかったでしょう。

※国内だけを考えても、2019年の大型台風など、夢にも思わない災害は多発している時代です。

今後の貿易摩擦などを考慮しても、複数の仕入先を確保する事が何より大事です。バックアップをたくさん確保しておく。という事ですね。これを冗長性(じょうちょうせい)Redundancyと言います。
自社の仕入は複数社から行う、一つの材料が欠品になってもバックアップを用意しておく、という事です。(これは人員配置にも言えますね。スタッフが居なくて営業できないならば、最少人数で営業できるように冗長性を持たせた経営デザインにするという事です)

冗長性の確保、これを緊急かつ重要な課題として行う。
しかしながら、これにはデメリットがあります。仕入コストが高くなり利益が少なくなる事です。

2019年までの経営では、効率や効果が重要視されすぎました。そこで働く人の幸せを全部無視して効率性だけを重視。よって、一番安いものを目指していった結果、冗長性がすべて切り捨てられてしまったのです。
短期的目標達成の為に効率化を図ったのですが、長期的にレジリエンスのある企業を目指すならば、冗長性の回復はマストであると言えるでしょう。

よって、冗長性を確保しながら利益も確保する。この二律背反の課題を紐解く答えは一つしかありません。

企業のポートフォリオを絞る(あれこれ多角化しない)

これです。
一つの事業を深堀りし、高付加価値商売へ変容するのです。いわゆる質の経営です。2019年以前においても、質の経営を重視する企業やグループはありました。しかし、表面的には、量の経営をする企業やグループと経営の差が見えづらかったのです。
なぜなら、質の経営は数字ではないトコロに本質があるからです。量の経営が通用した2019年以前においては、数字で比較すると質の経営と量の経営の差は見えづらかったのです。
当然ながら、2020年になってから質の経営を重視する企業やグループは数字でも光るようになってきました。

質の経営は人口減少時代に必要不可欠な要素です。減収増益ビジネスモデルは、量の経営では達成できません。

何をもって質の経営と言うのか?量の経営とは何なのか?是非、ご自身でインターネット検索してみてください。


質の経営を進めると、経営の3要素がとても大事だという事に至ります。
・予算(会計情報)
・情報(ITツールを使って情報をデータベース化する)
・決定権(アドバイスプロセス)
これが経営に必要な3要素です。
この中でも予算の公開の仕方は慎重に進めたほうが良いでしょう。

逆に、雑に進めるというのは
・何も考えず公開する
・損益計算書&貸借対照表という財務会計の資料を公開する
このような進め方です。
税務署に提出する資料は、総合的に情報を把握できないと誤解します。私はよく言いますが、当社の最低限の利益はいくらですか?という質問に即答できる人じゃないと誤解が生じます。なので、財務会計は見なくて良いと思っています。

私は簿記を知らない人、もっと言うと、昨日入社した学校卒業したての新入社員でも直感的に理解できる会計ツールを知っています。
世のため人のため、これを公開していきますので、是非ご参考にしてください。この会計に必要な要素は、即時性とアクセシビリティ(利用しやすさ)です。クラウドに置いていつでも見られるようにすると良いですね!

※これを世間一般的には「管理会計」と呼んでいるのですが、管理という言葉に違和感を感じています。「自然(じねん)会計」が良いなぁ〜と個人的には思っています。

すると、人々の自己組織化が始まります。自律社会の幕開けです。
中央集権型ではなく自律分散型の組織デザインがフィットするでしょう。同時に、搾取ではなく循環。資本主義ではなく社会的共通資本(コモンズ)の時代になります。
ざっくり言うと、会社を社長の私物化にしている企業は衰退していきます(もう衰退は始まっていますよね…若い世代の離脱とか)

会社を社会にとって必要なプラットフォームにできている事業は必要とされていきます。会社を開いていく、というイメージでしょうか。

社会課題と自社の経済活動の完全なるリンク

という言葉で私は表現しています。
自社が経済活動を行っていくと、地域課題や社会課題が解決していく。という事です。何やれば良いかわからない…という方もいるでしょう。まずはSDGsの169のターゲットを使ってみてはいかがでしょうか?

社会課題の解決が始まると、自分の生きる意味をさらに考えるようになります。我々がずっと棚上げにしてきた宿題と向き合う時期が来たのではないでしょうか?

幸せに生きるって何だろう?

この宿題をすませておかないと、次の世代に申し訳ない。少しでもマシな未来を子どもたちに残したい。それは人類共通の願いなのではないでしょうか?

なので、体験価値がとても重要です。仕事を通じて体験した価値。それは属人性がもたらすものであって、ビジネスモデルや売上の額で得られる満足度とは根本的に異なるものです。
属人性をいかんなく発揮した時、幸福という名の扉がチラチラ見えている気がするのです。


自分の人生を自分の足で踏みしめて歩く

そのような生き方が始まると、雇用関係の境目はあいまいになって溶けていきます。社員という雇用関係にとどまらず、外部へアドバイザーとして仕事もしに行くようになるでしょう。とすれば、個人事業として開業していく流れは必然です。

給与所得を得る。雇用関係という契約で会社と人を縛る

このような働き方が現在の社会とマッチしていないのは明らかです。雇用関係はともすると主従関係で、上下関係をきっちり明確にしてしまいます。すると、出過ぎたマネをするな!みたいな事も起こり、思考停止になる人も多いでしょう。パッシブな指示待ち人間はこの雇用関係というシステムが創り上げたものだと言えます。
当事務所も雇用関係ではなく、請負契約で連携していきたいと思っています。


今を大事に生きる

これにつきます。これをもっと意識すると幸せとリンクした日々を送れるでしょう。

将来の為に小学校1年生から塾へ行く
このような、将来の豊かさを得るために今を犠牲にする生き方は意味を見出しづらいです。だって、もう日本は充分豊かじゃないですか?

オカネで豊かさを得る事はできても、幸せを得る事はできません。
人間関係は豊かさも幸せも得る事ができます。

頑張っている人だけが人間関係に恵まれているのでしょうか?
頑張っていない人は必要とされないのでしょうか?

そんな事ありえません。

私は日本国民全員が手を取り合って補い合う社会が見えています。


はい!という訳で
世界の変化を可視化してみました。

本年もどうぞよろしくお願いします!

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