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立春大吉_博論日記(2024/02/04)

学生生活の終わりまで、あと56日。

マクドナルドに落ち着いている。今日は、棚を借りている本屋さんに商品を入れ替えに行く用事があって、キャリーケースを引いている。バイトが終わってから本屋が開くまで時間があるので、一旦大学に行こうかとも思ったのだが、キャリーケースを持ってうろうろするのに気が引けて、マクドナルドで作業をすることにした。

待望の「安定して活動できるフェーズ」に入った、と先週のnoteに書いた。それが今週も続いている。おかげでなんとかかんとか、11月以来ずっと懸念だった投稿論文1の修正稿を提出することができた。ものすごくほっとしている。
ただ、「出すことが何よりも大切」と考えて駆け込むようにして提出したので、綿密な作業はできていない。不備があるのではと不安だ。どうか、どうか査読が通りますように。
これを含め投稿論文が2本通らないことには、博士論文の予備審査に進めない。今度は、結局3月31日まで〆切を延長してもらっている投稿論文2の修正作業に集中しなければ。

それにしても、よっぽど投稿論文1の修正が心に重くのしかかっていたのだろう。こちらにカタがつくなり他のタスクも進むようになった。

<今週できたこと>
・投稿論文1の修正稿提出
・来年度の研究員としての立場を確保するための書類提出
・模擬授業のスライド完成
・大学内の仕事(前回不採用になったのとはまた別件)に応募するための書類提出
・投稿論文2の修正作業開始

何ひとつできず寝込んでいる時の淀みのこと(視界の昏さ、空気の重さ、湿り気、匂い、手触りのようなものたち)を、ものすごくよく知っているので、これだけ動けると別の世界に来たように思える。別の人になったかのように思える。

けれどこの「別の世界」、「別の人」は、コーヒーを淹れたり、お味噌汁を作ったり、散歩をしたり、お風呂に入ったりという、骨組みで形作られている。
そして、コーヒーを淹れると母が喜び、お味噌汁を作るとXのフォロワーさんたちが「いいね」と反応してくれる。散歩をするとnoteに報告ができて、こちらにも「いいね」と反応してくれる人たちがいる。
私が骨組みを組み立てるのを「よき、よき」と見てくれている人たちがいることは、とても励みになる。セーフティーネットの、セーフティーネットだ。本当にありがたい。

おかげさまで、昨日2月3日は、穏やかな気持ちで節分のお散歩を楽しんだ。
てくてくと歩いて、満足稲荷神社と吉田神社に参ってきたので、そのご報告をしたい。

スタートしてほどなく、麩屋町六角近くの和文具屋さん(嵩山堂はし本)の前を通りがかった。看板に飾られている書がよい。「春を待つ」という字に椿の絵があしらわれている。
まだしばらく寒い日は続くけれど、暦の上ではもう立春。春は静かに、着々と近づいてきている。

隣のショーウィンドウには、雛祭りデザインの文具が並んでいた


古川町商店街に入る。かつては「東の錦」と呼ばれるほど栄えたらしい。商店街の詰所前に歴史を紹介するボードが置かれていた。
お味噌汁を大学で作るのにカットわかめしか置いていないので、何か具材を買いたかったが、開いているお店が少なくて見つからなかった。10時前というのもあるだろうか。

パステルカラーの提灯のディスプレイがかわいい
空き店舗を改築したと思しき民泊も複数あった

古川町商店街の南の端まで行って、折り返して白川沿いを北上することにする。

いくらもいかないうちに、山崎豆腐店というお豆腐屋さんを見つけた。ガラス扉越しに白い上っ張りを着たおじさんがお豆腐をひとつひとつ、たっぷりと張った水のなかに放しているところが見えた。ガラス扉に「白豆腐 210円 焼き豆腐 210円 …」と書いた紙が貼ってあるのを見つけて、思い切って買ってみることにする。まだ大学までしばらく歩くので、崩れる心配の少なさそうな焼き豆腐を買うことにした。
残念なことに、おじさんに声をかけたら焼き豆腐は売り切れとのこと。でも、もうすっかりお豆腐をお味噌汁に入れる気満々になっていたので、多少崩れてもかまわぬ! と白豆腐を買った。

白川の対岸から見た山崎豆腐店
豆腐の写真を撮り忘れてしまって残念


白川からそれて、古川町商店街の北の端まで戻り、古川町通りを北上する。
そしたら、町内会の看板のようなものに、「満足稲荷神社 節分」「あめ湯のふるまい」と書いてあった。
耳をすませたら、雅楽のような音楽も聞こえてくる。そちらの方向に足を向けた。

満足稲荷神社の節分では狐巫女の豆まきやひょっとこ踊りが行われるようだ。どちらも夜なので見ることができないのが残念だ。

本殿にお参りする前に、「岩神さん」という大岩に参った。頭がよくなりますようにと、岩を撫でてはその手で自分の頭も撫でる。
岩神さんの背後には、とても立派なクロガネモチの木が植わっていて、幹が途中で何本にも分かれていて、それらがまっすぐと伸びているものだから、幹から木が何本も生えているように見えて、迫力があった。末広がりでたいへん縁起がよいとされているらしい。


満足稲荷の狛狐さんは六対・計十二体おられるそうだ。
そのうちの一対は、赤い前掛けがおしゃれだった。

稲穂をくわえている
玉をくわえている


福豆を買うと、景品の抽選券がついてくるようだった。ラインナップに思わず口元がほころぶ。ヤングドーナツの大箱、いいなあ。


飴湯をもらいに、社務所の方へまわる。

寒かったのであっという間に飴湯を飲み干してしまい写真がない


古いお札を燃やしている場所で、おじさんが火の番をしていた。このおじさんだけでなく、飴湯の担当の人や、お守り・お札などを売る人などたくさんの人が働いていた。社務所には時間帯ごとに担当する町内会が割り振られた表が貼られていた。


満足稲荷神社を後にして、聖護院を通り過ぎ(聖護院の節分は時間と相談して諦め)、吉田山までやってきた。屋台がずらりと並ぶ正門の混雑を知っているので、裏から入山することにする。
同じことを考えた人たちが自転車を止めていた(正門からは徒歩でしか入れない)。

階段を上りきって屋台の並ぶ参道に入ると、一気に混み合った。今日はお天気もよい。大変な人出である。

ミッションとしては、本殿に参拝すること、福豆を買うことの2点だけだったのだが、それが大変で、どちらも長蛇の列ができていた。

境内ではお焚き上げする正月飾りやちまきなどがたくさん集められていた。

吉田神社の福豆についてくる抽選券で当たる景品は大変豪華であることで有名だ。車、自転車、酒、調味料、菓子、着物、人形などなど、この写真はほんの一部だ。

福豆と抽選券

あまりの混雑に写真を撮れなかったが、たくさんの京都の企業や芸事のお家がお神酒を奉納していた。
本殿の一番目立つところに、巨大な蝋燭のように見えるもの(これが何なのかおしくらまんじゅうだったのでまじまじと見れなかった)を奉納していたのは、JR西日本、京都高島屋、京都大丸であった。
なんとなく、京都の人が「デパート」と言って伊勢丹を思い浮かべることが少ないのは、こういうことも関係しているのかもしれないな。そんなことを思ったが、戯言かもしれない。

昨年は屋台でもつ焼きを買ったことを思い出しちょっと心動きかけたが、今日は豆腐がある! と屋台を足早に素通りし、研究室に到着した。

豆腐は半丁をお味噌汁に、もう半丁をわさび醤油でいただいた。
味の濃い絹豆腐で、買ってからかなり持ち歩いたにもかかわらずしっかり形を保っており、食べごたえがあってとてもおいしかった。

帰宅して恵方巻を食べ、豆まきし、吉田神社でいただいた福豆を「3つと7つで37歳」ということにして10粒ほおばった。
しっかり厄を払い、春を迎える準備をした。

また明日から、やってみる。

<To Do>
・投稿論文2:修正(3月31日〆切)
・模擬授業:2月13日本番
・投稿論文1:修正提出。再査読結果待ち
・システマティック・レビュー:二次チェック中
・博論本文:
 5月(予備審査委員会立ち上げ願い)
  7月予備審査?
  9月口頭試問?

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