一人称のSF。彼はただ、誰かの物語を書いただけだった。
どうですか?見出し画。著作権云々と問題は色々とあるらしいことを、いい歳して知りました。だからパワポで作ってみた。教えてくれてありがとう。面と向かって素直に言えないんだ。いつも、ありがとう。
『ハーモニー』と『虐殺器官』はセットものだ。だから、僕はそれを合わせた。イメージを落とし込むという作業は楽しい。と同時に、とても難しい。まさに問われるのはセンスだ。とにかく悩んだのは、「黒」を使うか、どうかだった。と、どこまで語ったって言い訳にしかならない。でも、今は一応満足した。だから本文を書き始めることにした。ここからの作業は簡単だ。見出し画作成の作業に比べたらずっとそうだ。勝手に指が動く。僕はそれを見ているだけだ。そして時々校閲のようなことをするだけにすぎない。
余談だけど、まだ熱があるうちは、スマホで過去記事を読み返しては編集なんてしている。少しばかりはマシな記事になっている。良かったらもう一度確認して見てくれると嬉しい。そしてついでに、あの♡マークも押してくれると、それはそれは嬉しい。ほんとうの話だ。ワンクリックだ。たったそれだけで、僕は嬉しい。ほんとうに、とっても。
よし、そろそろ本題だ。
ここまで読んでくれて、ありがとう。
きっと、ここからが面白くなる。
たぶんそうだ。別に青写真があるわけじゃない。
きっと、そうなる。たぶんそう。
どうか最後までよろしくお願いする。
『ハーモニー』について、前振りが長かったかもしれない。そのせいで勝手にハードルを上げることになったのかもしれない。それともたんに、僕は逃げていただけなのかもしれない。しかし、今の僕にとってはその過程全部、きっと必要だったのだと思う。少し、予感がする。たぶん、そんなに多くを語らないのだろう。さらりと輪郭をなでるくらいかもしれない。でも、それだけでも、この想いは、きっと伝わる。
まず、評価等々から。点数は5点刻み。前にも触れたが、本発刊と同様に、話の筋も『虐殺器官』⇒『ハーモニー』という時系列を継承している。が、映画の公開順が逆転しているのは、大人の事情だ。そしてこんだけ引っ張ったんだ、当然、どちらも高評価だ。当たり前だ。
と、親切じゃなかった。上から順に説明する。
~年は、発刊年。それはいいよね。
~本は、「恋する」「シビレル」「考える」「ヤバイ」「泣ける」の中からひとつ独断でチョイスして記載する。なんでこんな分けをしたのかって説明すれば、新潮だったと思うが、夏になれば本を読みましょう、と無料のパンフが書店に並ぶ。そこで、こんな風に分けていたのに倣ったというものだ。
ま、参考程度に。
で、次はジャンルだ。前記事で「スタイル」「テーマ」「ストーリー」で、なんて色々と語っていたが(少しでも気になったら、過去記事も読んでみてくれたら嬉しい)、ごめん。まだ早い笑 とにかくジャンルだ。当然、独断でカテゴライズしている。まあ、そうそう世間とはズレませんよ。
しかしとりあえずここでは、「純文学」だ! とは書きません笑
そして、評価だ。繰り返しになるが、5点刻み。当然、僕の独断だ。文学だ、明確は評価指標なんてない。僕の90点は、世間の70点かもしれないし、その逆もある。ということだ。
さいごは、参考数字だ。僕は、○○時間で読みました。という数字になる。僕は、別に普通くらいだと思うよ。だからねこれ、結構いいと思っている。だいたいの目安を知れるのは、これからの読書にとっても、参考になるはずだ。だらかここに記録する。もちろん、自分の為にもそうだと思っている。
ちなみに0.5h刻み。
あ! 映画の場合はそうではない。実際の時間だ。安心していい笑
たぶん、確かだ。って、映画の場合はそんなこと気にしませんか。でもさ、例をあげれば『ロード・オブ・ザリング 王の帰還』。あれ201分だからね笑。 老婆心かもしれないが、事前に心の準備は必要だと思う笑
と、映画の場合は、小説の~本のところは「邦画」「洋画」「アニメ」等の分けを記載している。
で、
『ハーモニー』
小説
2008年
ヤバイ本
SF
90点
7.0h
映画
2015年
アニメ
SF
90点
119分
『虐殺器官』
小説
2007年
ヤバイ本
SF
85点
10.0h
映画
2017年
アニメ
SF
85点
114分
小説も、映画も、『虐殺器官』⇒『ハーモニー』という順番で読んで、また観て欲しい。
そういえば、あなたは『攻殻機動隊』を知っていますか?
さすがに『攻殻~』愛を語る脱線についてはやめておく笑
もし、「当然だ。大好きだよ。面白いよね!」と言うのなら、
絶対にオススメする。間違いなく、『虐殺器官』はど真ん中だよ。
これは保証する。
さきに断っておいた方がよかった。僕は、「絶対」という言葉が嫌いだ。
強すぎるからだ。それに、怖いからだ。
そんな僕でも、たまに使わせて頂くことがある。
そして、それが今だったという話だ。
小説に触れる前に、映画の話をする。
両作品、どちらも映像化に成功している。なんでこんなこと言うのかってさ、よくさ、失敗しているじゃない。だけど安心していい。どちらも、映画まで観た方がいい。よかったよ。
そして小説の話。
それぞれ簡単に。
ここでタイトル回収、
共通していることは、どちらも「一人称のSF」だってことだ。
ま、そのこともあって前記事で純文学だ!なんて言ったのもある。
『虐殺器官』では、クラヴィス・シェパードの物語であって、『ハーモニー』では霧慧トァンの物語でしかないという点にある。
ここで、それぞれのパワーワードを紹介する。取りこぼしもあるだろうが、ご容赦頂きたい。むしろ、暗に伏せるのかもしれない。いつか、あなたが読む時の感動を邪魔しないために。と、そうやって予防線を張っておくことにする。ずるい言い方だ笑
『虐殺器官』
⇒⇒
地獄はここにある、とアレックスは言っていた。
地獄は頭のなかにある。だから逃れられないものだ、と。
お前はなんで殺してきた。
わたしはなぜ殺してきた。
なぜだ、答えろ。
なぜだ、わからない。教えてくれ。
ジョン・ポールは何者か。
死体の山を見て回る虐殺のツーリスト。
不条理なものは全部カフカだ。
しかし、言語は人間特有の抽象概念ですよ。
抽象概念は実態から発生しない、とでも……。魂が脳なんていうちっぽけな器官に宿るはずがない、と考えているのかしら……失礼、宗教はお持ちかしら。
虐殺には、文法があるということだ。
あんた、狂ってるよ。
痛覚をマスキングするように、僕らは感情もマスキングする。
どうですか、いまなら子供を殺せそうですか。
カウンセラーは穏やかに言った。殺せると思う、と僕は正直に答えた。
このくらいでやめておきます。まだ前半です。
たしかに、悪く言えば中二病感があるのかもしれません笑
にしてもマニアで、
とにかくディテールがヤバイです!
とくに残虐のところなんて、すごいですよ!
ほんとうだよ。
そして主人公の幼い内省もまた、この小説の大事なところです。
以上。
そして『ハーモニー』へ
『ハーモニー』
⇒⇒
わたしたちはどん底を知らない。
どん底を知らずに生きていけるよう、
すべてがお膳立てされている。
誰かが孤独になりたいとしたら、死んだメディに頼るのがいちばんなの。メディアと、わたしと、ふたりっきり。
映画とか、絵画とか。でも持久力という点では本がいちばん頑丈よ。
孤独の持久力。
わたしたちが大人になる頃には、このひどいことを考えるのだって罪悪になってるはず。
別に、考えたぐらいじゃ誰も逮捕しに来ないし。
警察の問題じゃないのよ。わたしの心と。魂の話。
トァンは、そんなことに耐えられる……。
自分のカラダが、奴らの言葉に置き換えられていくなんて、そんなことに我慢できる……
わたしは、まっぴらよ。
ミァハはそんな社会を憎悪していた。
優しさは、対価としての優しさを要求する。
リソース意識。
人はその社会的感覚というか義務をそう呼ぶ。または公共的身体。あなたはこの世界にとって欠くべからずリソースであることを常に意識しなさい、って。「命を大切に」や「人の命は地球より重い」の一族に連なるスローガン。
ジャングルジムは二十一世紀のはじめまで、金属で出来ていた。パイプが格子状に組み合わさった幾何学立体だったの。
それじゃ、上から落ちたりしたら。
いまのジャングルジムみたいに、さっと動いて拾ってくれなかった。当時の金属棒には知性も可変性も、それどころか柔らかさすら与えられてなかったから。固い棒に首をぶつけて骨折で死んだ子もいた。砂場ときたらウイルスや細菌の苗床だし、公園は、率直に言って、とても危険な場所だった。
さて、Q:人間は一生どこかから落ちなければ、落ちるということを知らないまま死ねると思う……。
きみはわたしと同じ素材から出来ているんだよ、霧慧トァンさん。
これがわたしと御冷ミァハの出会い。
冒頭も冒頭、ここまでにしておきます。
『虐殺器官』に比べたら、「弱い」と感じるかもしれませんね。
しかし、そんなことはないですよ。
『ハーモニー』は、もっと昇華?もしくは洗練された小説になっています。
そう思いました。
これは、ひとつの到達点だ! なんて、生意気にも思いました。
「人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢”ユートピア”。そんな社会に倦んだ3人の少女は……」本の裏表紙からの抜粋です。
また、さきほど『攻殻機動隊』について触れましたが、『ハーモニー』でも『攻殻~』シーズン1の「笑い男事件」のような劇場型犯罪感が、よかったです!
ずいぶんと長くなった。もう、『ハーモニー』の話はおわります。
でも、ほんと、オススメだよ。そう、絶対に!
最後までに読んでくれてありがとうございます。
また次の記事も読んでくれたら嬉しいです(過去記事も)。それでは。
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