天空の高級タラバガニ 【台にアニバーサリー】

天空に浮かぶ台の上には、高級タラバガニが祀られている。
たった1匹のタラバガニ。
皆どうにか協力してタラバガニを手に入れようとした。
何がそんなに魅力なんだ。

「あのカニは特別。すごく面白いんだ」
「見た目はカニじゃないし」

それならどのように台を目指す？

2年後──

最後のノートを積み上げる。
へんてこな話ばかり集めたノートを階段のように積み上げる作業は、ようやく終わりを迎えた。

さて、誰が高級タラバガニを取りに行く？

村で唯一の学校のPTAが名乗り出た。
ノートの階段を一歩一歩登っていく。
時は2023年12月17日。
ついに台に到達する記念日となる。

台に上がったPTA。天空から怒気を含んだ声で言った。
「だめだ、だめだ。目も当てられない。
完全にメンタルが不安定になってる。食べられたもんじゃない」

皆、がっかり。
積み上げたノートを蹴散らした。

「またやり直そう」
「来年の記念日には持ち直してるでしょう」
「タラバガニも落ち込むこと、あるのね」

[完]

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#毎週ショートショートnote

たらはさん、毎週楽しい時間をありがとうございます°・*:.。.☆
２周年、おめでとうございます(＾ω＾)！！