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良い子の呪縛。
昨日、とても有難いことに、はむむ🐹さんの記事で、私の小説「光り輝くそこに あなたがいるから」を紹介していただきました。
取り上げていただいたのは、登場人物「瑞希」の過去についてです。
ヤングケアラーの話題に絡めてご紹介いただいたのですが、確かに瑞希の過去は、そう呼ばれてもおかしくない状況にありました。
しかし、はむむ🐹さんにも書いていただいたように、瑞希が家庭環境を悲観して苦しんでいたかと言うと、決してそうではありませんでした。
実は「瑞希の過去」には、モデルにした友人Aちゃんの存在があります。
私がAちゃんと出会った中学1年生の時に、Aちゃんには妹が産まれました。その2年後には弟も。
とても複雑な家庭環境にありましたが、ほとんど愚痴をこぼさない、家族への愛情でいっぱいの人です。
私はAちゃんのお母さんとも話す機会があるので、Aちゃんの一番下の兄弟が高校を卒業した時、お母さんに
「子育てがひと段落しましたね。長かったですね」と言いました。すると、お母さんはAちゃんにとても感謝しているといい「Aは、よくグレなかったと思う」と言いました。
それを聞いて私は、Aちゃんはいつも感謝されて、頼りにされて、愛されて。環境に不満があっても、グレる暇もなかったんだろうな、と思いました。
今も本当に仲の良い母子、兄弟。お母さんが離婚を繰り返して、父親の違う兄弟が沢山いても、いつも家族の要になっているのがAちゃんなのです。
頼りにされる「良い子」の呪縛。
親からの感謝も、期待も全部背負って、時には投げ出したくなっただろうと思います。
純粋な子供時代にかけられる大人からの言葉はとても重い。
「良い子だね」
「いつもありがとね」
「お父さん(お母さん)を頼むね」
こんなありがちな言葉も、大人と子供では受け取る重さが全く違う。
作中で、瑞希が
「私は、母に頼まれると、断ることができなかった」
とつぶやく場面があります。
受け入れることが当たり前すぎる環境の中では気づかなかったことに、そこから離れてみてふとした拍子に違和感を持ち、切なさを感じる場面です。
親がかける、または身近な大人がかける、一見優しい言葉や気遣いが、子供にとっては力になる一方、大きな重圧になっていることがあると感じます。
大人は、子供に言葉をかけるとき、なるべく詳しくその意味を説明した方が良い、といつも思います。
子供が言葉を受け取る時は、純粋に受け取るし、純粋にその意味を察するものだと思うからです。
はむむ🐹さんに記事を書いていただかなかったら、なかなかここまで作品の一部について掘り下げて書く機会もなかったでしょうから、とても感謝しています。
はむむ🐹さんが私の小説から受け取ってくださったイメージのミュージックビデオを記事の中で紹介してくださいました。ぜひはむむ🐹さんの記事をたくさんの方に読んでいただきたいと思います°・*:.。.☆
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