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yukiwo
ハシビロコウに恋をした⑧
「あの、昨日…!」
「……昨日?」
四白眼の目をさらに大きくして、橋羽さんが聞き返してくる。
「お話を邪魔してしまい、すみませんでしたっ!それから、私を運んでくださったのは橋羽さんだと聞き…色々とご迷惑おかけしました!」
一気に言うと、目の端に涙が滲んだ。自分の精神状態が心配になる。
「……あぁ」
橋羽さんは、ゆっくりと記憶をめぐらし、
「誰でしたっけ」と言った。
「田代です!田代すみれと言います!」
深々頭を下げる私。おそらく橋羽さんは下三白眼で私を見下ろしているだろう。
私は橋羽さんの足元を見ていたが、急に橋羽さんのつま先がくるりと向きを変えて立ち去ろうとしたのを見て、慌てて頭を起こした。
「ちょっ… 待って!!」
(続く)
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