ショートストーリー | Chocolateな彼女 | シロクマ文芸部
チョコレートを「チョッコレイ」って発音する女だった。
可愛かったよ。薄気味悪いくらいに。
彼女は厚みのない薄いチョコレートしか食べないんだ。
上唇と下唇の間を5ミリくらい開けて、笑うみたいに口を横に引く。
そうして出来た隙間に、よく紗々を突っ込んでやったな。覚えてる?ロッテの紗々。
あの繊細なチョコレートを、郵便ポストみたいに構えてる彼女の口に入れるんだ。
今思えば、なんでそんなことしてあげたんだろう。
それくらい、惚れていたってことかな。
帰国子女らしいんだ。
一緒にス