動く股関節を作る3ステップ【ファンクショナルムーブメント】 Vol.4
トップアスリートの体を触ると、必ずと言って良いほど柔らかい部位が「股関節」です。
前回の記事「Joint by Joint Theory」を理解すれば、股関節の可動域の広さが、強い体幹部を作る為に必要であり、膝やその他の部位の怪我の予防にも必須である事がわかると思います。
#まず可動域を広げなければ始まらない
股関節はスキーにおいても、無論のこと "重要な部位" です。
スキーの技術のアドバイスでも『もっと股関節を、●※△×■★』みたいな言葉を何度も聞いた事があると思います。
しかし、これらは『モチロン股関節、自由ニウゴカセマスヨネ』という前提の元に進められるお話で、常日頃から股関節の動きに注意を払い、指の様に動かしている人でなければ、何本滑っても、指導者が求める動作には近づきません。
股関節の可動域が狭くなるひとつの理由には、"日常生活での姿勢" が関与しています。
多くの現代人は "座っている時間" が非常に長く『立ち仕事の人であっても、1日の40%は座っている』と言われています。この座り姿勢によって股関節が曲がった状態で固まり、可動域を狭くしてしまうのです。
この股関節の可動域を広げる為に『ただ闇雲に、可動域を広げる方向にエクササイズすれば良いわけではない』という事は、前回までの記事の内容でご理解いただけるかと思います。
それでは 「現状の股関節の可動域」をチェックし、解剖学的にどのようなアプローチをして改善すべきかをみていきましょう。
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股関節の機能と可動域
股関節は "球関節" と呼ばれる構造を持ち、関節の中でも自由度が高く3Dに動かす事ができます。
#肩関節と兄弟関節
それでは、この股関節の動作を6つに分類して、それぞれの "正常可動域" をみていきます。
股関節には「屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋」の6つの動作があります。
それぞれの「正常可動域」は、以下の角度が目安になります。
まずは、6つの動作でこの表の可動域があるか、おおよそのチェックを行ってください。
可動域が正常以下の場合は、改善する必要がありますが、可動域が広すぎる場合も問題がある事があります。
#体が柔らかすぎる女性に多い
可動域が広くなるほど "それ相応の筋力" がないと、関節の動きを制御できなくなり、動きすぎる事により、関節の周辺組織を痛める可能性があるのです。
それでは、次に「可動域の改善方法」をみていきましょう。
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