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なんで、MATCHAに出資してくれたんですか?書道家・現代アーティスト 武田双雲さん

第8回目のMATCHA投資家インタビュー。今回の相手は、書道家・現代アーティストの武田双雲さんです。

双雲さんが、エンジェル投資?というと驚く方もいるかも知れませんが、縁があって出資していただくことになりました。

双雲さんと知り合ったのは、レオス・キャピタルワークスの藤野さんの自宅のパーティーにて。コロナ前のことです。その時は正直遠慮して話しかけられなかったのですが、その後アトリエに遊びに行ったことがきっかけで仲良くなりました。

双雲さんが、なんでMATCHAに出資してくれたのか。双雲さんの起業の話からまず始まります。


"起業家" 武田双雲

 - 双雲さん、本日はよろしくお願いします。このアトリエに来るのも二度目ですね。今日は株主インタビューできました。双雲さんが書道家になった頃の話を聞きたいです。

今、コロナで旅行業界がやばいと言われています。でも、それって20年前自分がNTTデータで働いていた時の書道も同じだったんですよね。隣の部署では、量子コンピューターやインターネットについて盛り上がっていました。自分も法人営業部の時は、「インターネットという大きな波が来るぞ」とクライアントに言っていました。

そんな中、書道はどうだったか。当時から手紙が減り、年賀状が減っていった。中国に至っては、13億人いる中で書道専門学校は1つしかないらしい。今後、日本の義務教育でも筆を書く授業がなくなるかもしれない。

皆がインターネットという波に向かう中で、書道とITの融合がチャンスだと思いました。新しい時代の書道を確立したら、オンリーワンになれると思ったんですね。競争はあまりしたくないんです。ITにめっちゃ詳しい書道家はいなくて、ITと書道を組み合わせたら面白いと感じました。

まずは、ITのオーダーメイド名刺、表札を作りました。自分でHTMLでサイトを作って、一人ひとりに対応して販売してたんですよ。その中で、PC教室、書道教室、時にはストリートでもやっていました。そう、起業家だったんですよね。確か起業したのは22年前の1月でした。

普通の書道教室では面白くないので、楽しくてたまらない書道教室というのをサイトで伝えました。メルマガや雑誌で目を止めてくれる人がいて、段々広がっていきました。その度に、感動や感謝の声をもらえた。それが嬉しかったんです。


書道家であり、運を売っている人

 - ありがとうございます。双雲さんの最初の起業の話を聞いたのは、初めてでした。書道家として生きようという背景は、MATCHAの記事でも見ていました。誰かに感謝されるというのは、仕事の普遍的な価値だなと思います。

双雲さんと初めてお会いした日のことを覚えています。並々ならぬ起業家が、双雲さんの話を聞き入っていました。その時、双雲さんは書道家でありながら、運を売っている人だなと思ったんですね。

運を売るか、面白いですね。アゲマンになりたいわけですよ。その人の人生そのものを運を上げていくこと。その人を開きたい。人生を開きたい。

レオス・キャピタルワークスの藤野さんが「人生は、運が100 %」と言っていた。どんなすごいやつでも、運がないとうまくいかないと。運気を上げるのは上機嫌だと思っています。不機嫌でも、虚無感を持っていても売上を上げられるんです。それで上場する人もいる。でも、本当にその人が幸せなんだろうか?

大切なのは、日々を丁寧に上機嫌に生きていくことだと思うんです。丁寧に上機嫌に感謝しながらやるんです。感謝力。これは綺麗事じゃないんです。感謝をすることで心が豊かになっていくんですよ。

 - 双雲さんとこないだ江ノ島を散歩していた時に、周りの変化に気づくのが本当にすごかったんです。あの鳥すごくない?やばいよ!という話をしてて、最高だなと思ったんですよね。

小学生や子供の頃は、あまり考えていませんでした。大人になると、過去と未来のことばかり考えて、今を生きていない。そうなると感性が閉じていく。過去と未来ばかりにエネルギーを使っているんですよね。

優くんはもっと、上機嫌に、自由にやったほうがいい。そうするといい人がもっと集まって、周りがしっかりするから。

やっぱり上機嫌な人の周りに人が集まる。今の会社の代表は先の時代を読むよりも、運を良くしていくほうがいいんじゃないかな。この指止まれと言っていた人がいた時に、すごい企画を持ってきてくれればいいわけだから。


なんで、MATCHAに出資してくれたんですか。

 - 上機嫌の話は自分もすごい好きです。自分のあり方によって、目の前の受け取り方が大きく変わる。自分自身そういう存在でありたいと思います。本題なのですが、なんで、MATCHAに出資してくれたんですか?

元々投資に興味がなかったし、わからなかったです。何をすると儲かるというのは正直ピンとこなかった。

優くんの場合、藤野さんが大きくて、優くんをすごい褒めるわけ。見た目は頼りなさそうだし。ただ、藤野さんがすごい目利きがあるというのは一緒にいてもすごく感じる。

率直に、新しいと思った。ふわっとしていて、予想の中になかったキャラだった。同時に誠実で、優しい心を持っている人なんだなと思ったんですね。

うちは経理担当が奥さんなんです。MATCHAに出資をするかもしれないと相談をしました。そこで、僕がやろうとしてることとMATCHAがやろうとしていることがバチッとハマる瞬間があったんですね。

日本の文化を世界中の人に伝えることが間違いなくシンプルで、一緒。僕も世界中を回ってきてたけれど、日本はとても個性的。ガラパゴスだった時代や地理的な特徴もあり、不思議な文化が育ってきている。この凄さや面白さを伝えたいというのが大きかったです。

藤野さんの株主インタビューはこちら


目利きができる、日本文化全体のプロデューサーに

 - 頼りなさそうというのはよく言われますね。。社長っぽくないと。逆にそれを強みとしていきたいと最近思うようになりました。ちなみに、MATCHAに期待しているところってなんでしょうか?

今は、日本文化全体を見るプロデューサーがいない。目利き力があって、各プロフェッショナルとつながっている人。例えば、お茶の道具についてのプロだったり、書道家だったり、あらゆる業界の垣根を超えてつながっている人がいない。MATCHAに聞けば間違いない、MATCHAにはそういう会社になってほしいと思う。

MATCHAはベンチャー企業じゃないようにみえるんですよね。あくまで会社という形を取っているけれど、指標が他の会社と違うんじゃないかな。正直儲かるかどうかで考えて自分も投資しない。生き延びつづけることで、新たな価値が生まれる。コツコツとやればいいと思う。


人類の感謝率を上げたら、世界はもっと平和になる

 - 自分も会社だけど、会社じゃない。日本中や世界中を巻き込める会社になりたいと思っています。最後の質問です。双雲さんのビジョンはなんでしょうか?

僕のビジョンははっきりしていて、人類の平均感謝率を1%あげたいんですよね。その1%が複利で積み重なっていけば、世の中はもっと平和になっていく。感謝習慣を残して行きたいと思っています。

昨日より今日、どう感謝を増やせるか。それをお互いでし合い、迷ったら感謝し合うように。感謝ができない状態になれていない時は、「やばい、ありがたいメガネ付けなきゃ」と思うようにしています。

自分が書をやっていることは、神事だと思う。これを義務だとか、誰かのためだと考えすぎると、辛くなってしまう。神様の言うとおりだと思ってやると楽になる。

MATCHAもそう。日本の文化を伝え、残していくことがミッションであり神言なんだよ。そう思ってやっていくのがいいんじゃないかな。


最後は、ギターを弾いてくれました。センスの塊。


最後に

ジェットコースターのような、あっという間の2時間でした。双雲さんの熱に当てられて、夜家に帰って少し倒れてしまったほど。双雲さんに出資してもらう時に2つのお願いをしました。

1つは、日本文化へ深く入る先導役になってほしい。
2つは、時折こうやってお話して、いい気をもたせてほしい。

今回のお話は、双雲さんに関わってもらった意味を改めて持つことができたなと思います。最後の方の2時間では、双雲さんとMATCHAでより具体的にやるプロジェクトの話をしました。

テーマ名も決まったので、日本を世界に発信していきたい会社と手を取りながら、面白い流れを日本全体に作っていきたいと思います。

双雲さん、素敵なお時間をありがとございました!共に、世界進出をご一緒できたら嬉しいです。

(写真・編集:伊藤 健太郎 執筆:青木 優)


3/1(火) 20:00- 第1回 MATCHA 採用説明会

MATCHAに少しでも興味を持った方がいましたら、是非ご応募いただけると嬉しいです。


以前の株主インタビュー



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