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医学生はLGBTQ+についてどのくらい教育を受けるのか?【論文紹介】

本日は職場の論文を読む会で話題に上がった論文について紹介したいと思います。

医学教育でもLGBTQ+についての教育をどうするか?ということは話題に上がっています。

医療場面では、日本では同性婚が認められていないために、同性のパートナーに、パートナーの病状を説明できない問題があったりします。

今回は、「国内の医学部・医科大学でどのくらいLGBTQ+の教育がされているか?」という研究を紹介します。

全国の82校の医学部・医科大学に、LGBTQ+の教育にかけた時間と内容を尋ねました。59校から有効な回答が得られました。

結果として、臨床実習前で約1時間、臨床実習では0時間ということで、時間は少ないだろうという結果でした。海外では、もう少し多くの時間行われているようでが、大きくは変わらないようです。

今後の展開としては、授業時間を増やしていかないといけないよねという流れがもちろん考えられます。

そのためには、まず教員自身がLGBTQ+についての教育や実習を受けることがだいじだろうということを大学教員たちは考えているようです。その他、カリキュラムの中で必須条件にしたり、国家試験での出題問題数を増やすことなどが対策としてあるようです。

大学ごとに相談窓口が設置されたりなど、対策もとられつつありますが、まだまだ不十分かなあと思うところです。

学生に教える前に、教員らがしっかりと知識を身につけたり、LGBTQ+のかたと過ごしたりする時間もだいじなのかもしれません。

ダイバーシティについての話はこちらにも記載してますので、良かったらご覧ください。

それでは最後までお付き合いいただいてありがとうございました。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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