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YouTubeは情報取得からつながり機能へと進化しつつある?

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

最近、メンタル系YouTuber界隈では、皆さん作業ライブ配信をするようになってきました。

わたしも結構見に行くんですけど、「なぜ作業ライブ配信を見に行くのか?」を心理学的に考えてみたいと思います。

「YouTubeは情報を入手する機能から、つながりを作る機能に発展しつつある」という話になると思います。

まず作業ライブ配信で何をしてるかっていうと、配信する人、例えばぱんだ先生としましょう(#ひとではない)。

このライブでは何をしているかというと、ぱんだ先生が作業する様子をただただ見せるだけです(+で雑談)。

なので作業配信をしている側からしてみると、特に目的はないんです。なので、「ぱんだがただただ作業してる様子を見るひといるんかいっ!」ってツッコミたくなるんですけど、

そんな思いとは裏腹に、なかなか「需要がある」みたいなんです。

なぜ?を考えていきましょう。

ぱんだ先生は、居場所型リーダーと言われます。皆さんの集まる場所としてそのチャンネルが機能しているんです。

私が小学生だったころ、「とりあえず誰かん家に集まるべ」みたいに、特に約束してなくても、そこに行けば誰かいるみたいなのがありました。

あたしん家とかはけっこうたむろする場所になってて、わたしがいなくても、誰かが遊びに来て、ばあちゃんにご飯食べさせてもらっているみたいな世界線がそこにはありました。

そのようにしてひととひとはつながっていました。

約束して集まるとか、何かするために集まるとか、そういうことがなくても、たむろして、そこにいても良い場所がありました。

昔はこうやってオフラインでフィジカルに対面していたのですが、こういうふうにオンラインの繋がりになってきました。

もちろん意味のあるライブもだいじでしたが、意味や勉強とかに少し疲れが来ているのかもしれません。

だれかんちに集まることに特に意味はなくて、YouTubeの機能も同じように、意味がないけどだらだらといられるライブ配信に、価値が付与されてきたんだろうなって思います。

そういう意味を求めない関係が、オンラインでも主流になってきているっていうことですよね。コミュニティーは重要です。

そういうふうに、「意味はないけど、居場所がある」という機能がYouTubeの作業配信にはあるのだろうと思います。

ひとは社会的動物なのでつながっていることがだいじです

やっぱり「ひとりで孤独でいると結構しんどい」んすよ。そうすると何か色んな負の感情が出てきたりとか、何か嫌な気分になったりとか、そういうことがあったりします。

ぱんだ先生が「愛し、愛され、オキシトシン」と言って、オキシトシンの機能は愛を感じて、幸せを満たしてくれることです。

ひととのつながりの中で生きて、お互いに支え合ってというのが、昔から人間の機能には備わっていました。

孤独の予防はこころの健康を考えるうえで重要です

リアルな場で居場所って言っても、仕事の環境から抜けることはできないし、色々あって外に出られないとか、オフラインのつながりを作れないことは多々あります。

YouTubeがそういう居場所になるといいですね。例えば不登校の子がそこで何かしたいなと思えて、一緒にやってみたいなと思えるような場所があるといいですよね。

そこから派生して何かできることをするみたいな感じの構造が一つあるんだろうなって思います。

これを突き詰めた先がメタバースなんでしょうけど、今のYouTube作業配信でもじゅうぶんにメタバースの機能はあります。

いつでも行ける場所をオンラインで作って、そこに時間ある人が集まって、何をするわけでもなく、何か会話をしたりとか、会話せずとも同じ空間にいるみたいなことが一つ重要な役割となってくるんだろうなと思います。

精神科医の益田先生がやってるオンラインの自助会なんかは本当にそれの極みだと思いますし、わたしたちメンタルヘルス系のYouTuberをで、そういう居場所をこれからも作っていけると、みんなにとって何かプラスの面があるのかなと、そういう風に感じています。

もちろん情報発信をがんばって多くの人に正しい情報を提供したいですが(バズ)、つながりをつくる機能(エンゲージ)についても考えていかねばなと思う私でした。

それでは、最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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