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認知行動療法に向いてる?向いてない?【心理学】

「私は診察で主治医に「認知行動療法をやりたい」と伝えたのですが、「あなたのタイプには向いていないかも」と言われてしまいました。認知行動療法に向いてるタイプの人と、向いていない人というのは存在するのでしょうか。私は日記を書くことや、夏休みの宿題で毎日漢字を1ページ書くというコツコツ系が苦手です。そのため、続けられないのかもしれません。実は今回、うつ病が3回目の再発となってしまったのです。4回目は避けたいと考えています。」

認知行動療法が向いてる人向いてない人の特徴を知りたいというご質問をいただきました。

研究レベルの話じゃなくて、普通に考えてって話なんですけど、うつ病の話を例に挙げたいと思います。

例えば、認知行動療法ではうつ症状やそれに伴う生活の障害に考え方や行動が影響してるっていう風に仮定します。

なので、ネガティブ思考でうつになってる人に対しては、おそらくネガティブ思考の改善がうつの改善に影響するから、認知行動療法でネガティブ思考をうまいことしていこうというのが成り立ちます。

行動で言うと、ずっと横になっているという行動が起きていることで、繰り返しネガティブに考えてうつが起こるっていう風な見立てをしたら、その横になって寝ているっていう行動から何か違う行動に置き換えるとうつが良くなるみたいな感じの仮説を立てます。

これはあくまでも例なのですが、そういった認知行動療法のケースフォーミュレーションやモデルというのがたくさんあって、その仮説が成り立つときに認知行動療法を行う(仮説を立てるのも認知行動療法の一部ではあります)と効果を発揮する可能性が高くなります。

こういった仮説を立てることなしに、うつ病だから認知療法やってねというように画一的にしてしまうと、うまくいかない場合もあるのではないかなと思います。まずこれが前提ですね。

次に、主治医の先生が言ってるのが、書いたり、続けたりするのが向いてるか向いてないかって話なのであれば、確かに認知行動療法では思考や生活のことを書き出してみてそれを変えていく方法とかをするので、確かに続けるのが大変かもしれないです。

そういう意味では、ちょっと向いてないってことにはなるのかもしれません(が続けられるように工夫してみると効果が出る場合もありますね)。

あと、自分が受けたい治療を受けているほうが効果が出やすいという研究もあります。仮に洞察系のカウンセリングを希望する人だと、認知行動療法の満足度は高くないそうです。

逆に洞察系の治療ではなく、もっと頭で整理したい人は認知行動療法のほうがいいという結果もあるそうです。

ですので、認知行動療法を試してみたいという方はまずは自分でやってみるタイプのセルフヘルプなどを試してみるのがいいかもしれないです。

わたしのブログでもいくつか紹介していますのでよろしければお試しくださいませ。

行動活性化のセルフヘルプ

書籍でやってみよう

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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