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おうちで学ぶ認知行動療法

今朝、友だちの看護大学の先生からLINEがあって、「オンライン環境が整っていなくて、パソコンも持っていない学生も多くて、オンライン授業ができません。それでも家で認知行動療法を勉強する方法はありますか?」と。まあ、自分でワーク資料作って学生に取り組んでもらう、認知行動療法の専門書を読んでもらう、でもいいかなあとも思いました。それより、認知行動療法には市民のかた、患者さんに読んでもらう優れたセルフヘルプ本がたくさんあるので、「認知行動療法のセルフヘルプ本読んでもらって、感想と本を読んだことを患者さんにどう活かすかをレポート書いてもらったらいいんじゃないすか?」と回答しました。

セルフヘルプ本とは

セルフヘルプ本では、比較的優しく認知行動療法の発想を勉強することができます。認知行動療法の発想を勉強する心理教育、実際に取り組んでもらうワーク、日常例を通じて、本を読む人の自己理解をうながしたり、気持ちとうまく付き合う方法を学んだり、困りごとを解決する方法を手に入れるよう取り組んでいきます。私自身も何冊もセルフヘルプ本に取り組んでいますが、(なかなか継続的に取り組むのはめんどくさいなあとは思いますが笑)自分の傾向をつかんだり、どうしたらうまく人生をいきていけるかを学んだり、患者さんが認知行動療法に取り組む苦労を知ったり、とメリットは大きいです!私が取り組んだ本を3冊ご紹介します。

第2弾で追加2冊ご紹介してます!

① こころが晴れるノート

ゆううつや不安な気分が、どのような考え、振る舞い、人間関係の取り方によって続いているのかをわかりやすく理解できます。認知療法の発想を知り、実際にどのように考え方を緩やかにしていくか、どんな振る舞いをするといいか、どのように人間関係を取っていくかを考えていくことができます。

② うつを克服するための行動活性化練習帳

認知行動療法の中でも、特に行動が気持ちにどう影響しているかについて考えることができる本です。行動活性化は、後ろ向きな気持ちになりがちな行動のパターンから、目標を立てて、前向きで適切な行動を増やしていく方法です。活動の記録や目標立て、目標に向かう活動を考え、実際に取り組んでいくことができます。個人的にはかなり多用してます。

③ 4週間でぐっすり眠れる本

睡眠の困りごとを持つ人は多いと思いますが、認知行動療法は睡眠の困りごとを改善する可能性が高いことがいろいろな研究からわかっています。この本では、睡眠に関する知識を身につけ、睡眠の日記をつけることで自分自身の睡眠のパターンを理解し、睡眠に関連する習慣を変えていくという流れで睡眠の困りごとを改善するように取り組むことができます。私も日常の中で活用させてもらい、なんだか良く眠れているような気がします!

セルフヘルプ本で認知行動療法を学ぶ利点

学生さんにセルフヘルプ本に取り組んでもらうことで、

①認知行動療法の入り口にスムーズに入れる

②患者さんが認知行動療法に取り組むという大変さを(少しは)理解できる

③学生さん自身の自己理解につながる

というメリットがあると思います。

その経験はやりっぱなしにせずに、レポートとしてまとめてもらって、学生間で経験を共有できるようにする(感想を匿名で公開したり、テキストマイニングでどんな感想が多かったかを視覚化するなど)とより学びが深まるでしょう。

セルフヘルプ本に取り組んでもらい、さらに勉強したい人はより上級の理論書を読んでもらうといいのではないでしょうか。まずはわかりやすく、本人の経験に近くなじみやすいものから進めるのがいいと思います(アクティブディープラーニングの発想です!)。

その他のセルフヘルプ本

今回紹介した本のほかにも、たくさんいいセルフヘルプ本があります!特に、不安症関係のそのかたが困っている問題別のセルフヘルプ本もたくさんあります。もっと学びたい学生さんには、CBTセンターさんのホームページ(いつも活用させていただきありがとうございます!)にセルフヘルプ本のリストが載っていますので、ぜひ勉強などにお勧めしてください。

プラスあと2冊紹介させてください!!!




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