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チームベースドラーニング(TBL)をオンラインで行うには?【教育論文紹介】
こんにちは、あおき@医学教育です。
本日は、論文読む会で取り上げられていた、オンラインでチームベース学習を行うには?という論文についてご紹介します。
チームベースドラーニング(TBL)というのは、医学教育で患者さんの診断を考える授業で使われます。各症状や検査の結果から、この病気の可能性は低く、この病気の可能性は高いというのを考えていく授業です。
いままでは教員の話を聞くというスタイルの授業が多かったのですが、TBLでは医学生が与えられた情報をもとに、何を聴き取りするか?なんの検査をするか?診断はなにか?をチームで話し合います。
その話合い内容をもとに、教員とディスカッションをします。そのほか、チームメンバーの取り組みを評価したり(ピア評価)、講義資料は事前に配布され、授業冒頭の確認テスト(RAT)で知識の定着を目指します。
オンラインTBLの実践は、まず、2015年にシンガポールのDuke大学でのe-learningの週で行われました。8時間分のウェブ教材をじぜんに渡され、勉強するように求められていたようです(けっこう鬼w)。
自宅でIRAT(個人テスト)を受けて、GRAT(集団で答えを見つけるタイプのテスト)は仮想チャットルームで文章でディスカッションをおこなったそうです(ZOOMがまだ普及してなかったんですね)。また、グループディスカッションの内容はGoogle documentで共有されました。
オンラインTBLを受けての学生の感想は、言語能力の育成やリーダーシップの醸成には効果的ではなかったと感じたようですが、筆記によるコミュニケーションスキルについてはオンラインでも同じように身につけられると感じたようです。ただし、チャットだけではなく口頭でのコミュニケーションの必要性が示唆されています。
2020年のオンライン授業では、チームメンバーは教員が設定して、個人の好きなプラットフォームを使って、好きにディスカッションをさせたようです。回答の内容は、Google documentで回答し、学生と教員の回答のやり取りはZOOMを使って行ったようです。
ファシリテーターは、漏れがないように学生にあてたり、ミュートの解除を依頼する役割を果たしました。オンライン管理を行ってくれる人が、技術的なサポートをしてくれていました。ビデオとテキストを同時に使うことで頭をたくさん使うので学習量があがるというメリットがあるようです。技術的な部分で行えるかどうかという点が弱点ではあります。
というのが論文の中身でした。今はZOOMやGoogle meetでのディスカッション機能などがあるのでそういうのを駆使すると比較的オンラインでもTBLは再現可能なように思います。私たちのところでは、昨年はディスカッションはあきらめて、メンチメーターでいろいろな人の考えを見れるようにしてやってみました。
TBL自体の話はまたそのうち書きます!では!
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