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授業のデザイン

授業をする以上、学習者に少しでも多く学びを増やしてほしいと思いますが、どうやったらいいんでしょうかね?

今の時代、オンラインを使わないと…で余計に悩ましいですが、

オンラインを使う使わないの以前に授業の構成には悩むところです。今日はわたしなりに授業をデザインする上でに気をつけていることを言葉にします。

1.自分が理解していると相手が理解するは違う

いくら正しい(と思われる) こと、相手にとって必要と思われることをこちらが伝えても、相手に理解されなければ何の意味もありません。まず、相手が普段使う言葉を使って伝えること、相手に普段起こる具体例を使うことが大事です。わたしが普段教える対象は大学生が多いのですが、学生相手に仕事の場面を例に挙げて伝えても伝わりません。もちろん大学で起こること、学生の日常で起こることを題材にする必要があります。自分の経験していることから離れれば離れるほど学習は進みません。少しでも学習者の経験に近いレベルで、伝えることが大事ですね。

2.その場で体験するあるいは考える

話を聞くよりも、実際に体験してもらう方が学習は進みます。教えられるより、自分で考えた方が知識は定着します。そのため、体験するワークや自分で、あるいは仲間と話し合い、答えを導いていくプロセスを重要視します。(ただし、トーク力のある人の話は聞いていて飽きないので、そういう方はトークで展開していった方がいい場合もあります。)わたしには60分も面白い話を展開できる技量がないので、自分たちで体験してもらうほうに比重を置いています。


3. ピアの力を使う

学生は教員の長々とした話を聞いていると眠気が喚起される傾向があるようです。そうすると、教える側のわれわれも不快な気持ちになりますし、教えられる側も不毛な時間になってしまいます。意外と、ピアの立場にある学生の話は、その他の学生たちも寝ずに聞いていることが多いようです。1.にも通ずる話ですが、言葉や経験が近い人の話のほうが頭に残りやすいです。そのため、わたしが話したい気持ちを我慢して、学生に振り、話をしてもらうようにします。いきなり話を振っても困惑するので、ディスカッションの前に、振るから発表できるように用意しといて、とひとこと加えると良いと思います。

これらの点を意識して、私は以下のステップで授業をデザインしていきます。

4.テーマを決める

大抵の場合、話すべき大枠のテーマが決まっていて、大枠のテーマを教えるためのいくつかのキーワードがあります。例えば、今行なっているコミュニケーションの授業だと、コミュニケーションという大枠のテーマがあり、小テーマは、傾聴、共感、という枠組みになります。


5.時間の割り振り

私の場合、学習者の体験とディスカッション、ピアの力を存分に使いたい派なので、その時間を多く取ります。60分の授業ならば、10分で導入と概念の説明を取り入れて、20分でその概念を理解するワークやグループディスカッションをいれます。そして、10分間でディスカッション内容の発表、10分間で体験した内容の概念への落とし込みとまとめ、最後の10分間で感想を書いてもらいます。

6.知識と体験をどう結び付けるか

どんな体験やディスカッションをすると、教えたい概念の理解が進むのかを考えます。傾聴や共感に関して教えたいときには、傾聴や共感とは逆に進むような会話を考え、そのような会話をお互いにするように仕組みます。そして、その体験をお互いにシェアさせ、どういう風にしたら共感されたと感じるだろうか?ということを考えてもらったりします。その体験を全体で共有すると、仕掛けが成功した場合、思惑通りのコメントが出てくるので、そのコメントを使いつつ、総括していきます。

まとめ

と、このように授業のデザインを設計しています。最初に伝えた通り、相手に伝わり、学習が進むことが重要なので、どうしたら相手に伝わるか?を中心に授業をデザインするように工夫しています。恐らくは、アクティブ・ディープラーニングという学習方法ですね。またの機会にお話しします!

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