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これはとある地方公務員の育児奮闘記録である〜その3〜

独身時代や子どもがいなかった時は全く気にしたことがありませんでしたが、小さいお子さんと2人だけでパン屋に行って、食べたいパンをじっくり選ぶのってめちゃくちゃハードル高くないですか?
てかほぼ無理ゲーに近くないですか?

抱っこ状態やある程度分別がつく年代のお子さんならまだしも、目を離したらパンを素手で触ってしまうような年代のお子さん(成長の個人差や個々の特性によっても異なるかもしれませんが)を連れて保護者1人でパン屋に入店する人って勇者過ぎませんか?

ということで私が勇者になった時の話をします。
そうです、3歳の息子と私の2人だけでパン屋に入ってパンを購入した時の話です。

先日、午前中に私と息子で公園に出かけました。
公園を後にしたのがお昼前ということもあり、帰り道にあるパン屋で家族の昼食を買うことにしました。
私と息子、家で待つ妻と育児家事ヘルプで来てくれている義母の合計4名分のパンを求めて入店しました。
そして、一人分がしょっぱい系と甘い系1つずつを想定し、必要なパンの数は合計8個。
はっきり言って私の考えは安易でした。

ちなみにお昼はパンを買って帰ると提案したのは私です。
妻は、提案した私に「もしダメそうだったら買ってこなくて良いからね(息子のコンディションが良くなければ)」という忠告をしてくれていました。
何ら問題はない、私はそう思っていたのです。


それでは本題であるパン屋に入ってからの流れをお話ししましょう。


まず入店早々第一の難関にぶち当たる

私が手にしたトングとトレイを使いたがってゴネる息子

3歳の息子にはまだトングとトレイを充分に任せられる状態ではない

私が「じゃあ一緒に使おうね」と妥協案を具申するも、息子は「自分でやるの!」と申し立て、この妥協案を全く聞き入れず

私は半ば強制的にトングなどを取り上げてパン選びを開始

まだ何も始まっていないが第二の難関にぶち当たる

当然不機嫌となった息子は勝手に陳列棚に並んだパンを素手で触ろうとするため、毎回私の方でこれを阻止

さらに不機嫌さを加速させた息子は店内の置物やインテリアにまで手を伸ばそうとするため、私は間髪入れずにこれも阻止

この時点でまだ何もトレイにはパンを乗せることができておらず

それに何パンがあるのかすら冷静に判断できておらず

何とか息子の隙を見てしょっぱい系4個と甘い系4個をトレイに乗せる(正確には何パンかよく把握できていないため、多分しょっぱい系4個と甘い系4個という推測)

第三の難関は両手が塞がっていること

右手にはトング、左手にはパンが乗ったトレイを持っているため、以後息子が突飛な行動をとってもすぐに制止できない可能性大

制止できたとしても一瞬でもバランスを崩せばトレイの上のパンを床にぶちまけることになるのは必至

こうなるとほぼ運ゲーの様相を呈する状態であったが、この日の運を全て使い果たし3つの難関を突破

最後の難関へ

最後の難関はレジでの支払いである

店員さんがパンを袋に詰めてくれている間も息子は店外へ立ち去ろうとしたりウロウロしたりしようとするため、何とか阻止

やっとの思いでパン屋を後にし、もうヘトヘトになりながら帰宅


以上がパン屋入店から退店までの一部始終です。

丁度パンを選び終えた瞬間、とにかく焦っていた私に「大丈夫ですか?」と店員さんが声をかけてくれました。

既に必要な数のパンをトレイに乗せていたため、引きつった苦笑いを浮かべながらその場で店員さんにパンを渡すことができてレジまで持って行ってもらえました。

正直、幼い子どもを連れてパン屋に入ることがこんなに難しいとは思いませんでした。

パン屋って自分の食べたいパンをじっくり選んで回る楽しみがあるのがひとつの魅力だと思います。

しかし、幼い子どもを連れているとそれがとても難しい。

今回私が学んだのは育児に限らず、何事も当事者になってみないとわからないことってたくさんあるということでした。

できる限り想像力を働かしても周りの人が求めていることや困っていることを把握することってなかなか難しいです。

おそらく私に子どもがいなかったとしたら、あるいは独身時代の私だったとしたら、第三者として今回のようにパン屋に入店して、店内で無造作に動き回る親子連れを見たら「そんな小さい子を連れてパン屋なんか入ってくんなよ。ちょっと迷惑だなぁ」なんて思ってしまったかもしれません。

今回自分でも確かに迷惑かもな、他のお客さんや店員さんなど、周囲の目が気になってしまうなぁと思ったのは確かです。

だけど子連れだってパン屋で美味しそうなパンをじっくり選びたいのです。(私のわがままをどうか許してください)

おそらく子育て世代にとってまだまだハードルの高いイベントってパン屋以外にもたくさんあると思います。

しかし、育休中に当事者として実体験を積み重ねることで、自分自身の今後の周囲との関わり方に活かすことができれば良いなと思いました。

どんどん壁に突撃させてください。

ちなみに奇跡的にしょっぱい系4個と甘い系4個のパンを購入することができてました。

ドイツ系ハードタイプのパンが多く並ぶ美味しいパン屋でした。

子どもが喜びそうなキャラパンや惣菜パンも充実していました。

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